もうすぐ始まる祇園祭への誘いだ。
階段を登りながら、学生時代、1度だけいった宵山の思い出を辿った。
それ以来祇園祭には行っていないし行く予定もない。
短冊を丹念に眺めている女性がいたのが印象に残った。
各駅停車の電車を守口駅で急行に乗り換えた。
急行では京橋まで一駅である。
偶然乗ったのが、最前列の車両だった。
空いている車内だったので、運転手席のすぐ後ろの優先座席があいていた。
通過する駅、カーブの多い線路、架線や支柱が、速度の中でなかなか面白い。
いつまでこの京阪電車に乗って行けるとも限らないので、記録の一つとなるだろうと次第に興味を持ち出した。
この色は特急だなぁと思いながらシャッターを切る。
京阪電車は特急料金が要らないのが、近鉄電車と大違いの良いところである。
こんなことは、何回となく乗っているのに、移りゆく沿線の景色といっても建物ばかりを眺めてきたので、線路の様子など全く関心がなかったが、今日の「おけいはん」は、何かわくわくするような、短い時間だった。