土佐町通りを歩いていると、お雛様のほかに、興味深いものと出会える。
これはなまはげのようだけれど、この地方では吉野山の蔵王堂や、五條市のだだ堂など、おに伝説の地が県内にあるので、なかなか親しみ深い鬼さんである。 古い和装のはぎれが数多く販売しているし、クラシックながらの小物類もあって見るのも楽しい。 「ひだまり」という店名にふさわしいもの探しができる。
3月3日の雛祭りの日に行ったが、連載しているうちに、もうこの週も終わりになってしまった。 3日にはNHKの中継車が入っていた。
「ひるブラ」で、中継すると書いてあったので、その時間までに帰宅した。雛めぐりよりは、この町が昔から生業にしていた製薬や、その商品を各地に運ぶ売薬さんのことが中心であった。しかし夜のニュースの前とか、翌日の朝の番組では、何回か「町家のひなめぐり」が放映されていた。
後ろにあるバイクと比較してもかなり大きい内裏雛であることが分かる。家の中に飾ってあるのでなく道路に面した玄関テラスに展示してあるのが面白い。カメラを向けたら、後ろにいた若者二人が慌てて席をはずしてくれた。
撮り終えたら戻ってくれたので、「この単車あなたたちの?。」ときいたら、そうだとのことで、「ブログに載せようと思ってるんだけど、大きい内裏様と、単車と、あなた方のショット、撮らせて貰ってもいいかな。」 話しかけると快く承知してくれた。 二人とも好青年である。
もう少し話を聞かせてもらいたかったのだが、お昼のテレビの時間までに帰りたかったので、お礼を言って分かれた。もしこの青年たちがこの町の次世代の若者なら、町興しのイベントに関わって、今中心となって活躍されている世代の人に繋いでいく芽が育っているような、そんな期待を持ってほのぼのとした、希望の光のようなものを見たような気がした。
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