現在の五條高校は、旧制中学と旧制女学校と高校の卒業生で構成されています。創立してから118年の歴史を持ちます。毎年5月の第4日曜日が、上記の卒業生の総会の日に設定されています。
旧制の中学や女学校の卒業生は80歳を超え年々参加される方が少なくなってきますが、参加された方は、どなたもとてもお元気で、実年齢よりも若く見え、今年もお会いできたという幸せ気分のおすそ分けをしてもらって、その方々のパワーを頂くことのできる会でもあります。
総会では役員の年齢層もだんだん若返ってきて、金陽会発展のリレーのバトンタッチが見られ頼もしい近年です。
さて、今日の記事は総会を順を追って書いていくつもりはありません。
この日心に深く残った言葉など挨拶や、アトラクションの中から私の宝物としたい言葉を、記録にとどめたいと思います。それらは感動したことであり、総会に参加した甲斐のある事柄であるともいえましょう。
今年引退された金陽会の会長さんは、交通の便の悪いこの地に通学できる生徒が少しでもそれを解消できるように、県立高校では当時全国で、2校目の通学バスの導入に、多くの困難を排しながら実行され、今ではこのバス利用で最寄の駅からの通学生徒の便をよくしています。そのほか、いつも学生の立場に立った環境造りの提案をされ実行への道を開いてくださいました。
学校長のご挨拶では、「目標に向かってその気になれ」と学びのなかで、生徒たちへの励ましの言葉でもあり実践への心構えの姿勢を貫いていらっしゃることを頼もしく拝聴しました。
また教育長先生のご挨拶の中に、「山あるがゆえに尊からず、木があるがゆえに尊しとなす」 その木を育てること、育っていく木になる、いずれの立場であっても琴線に触れる言葉でした。
記念アトラクションでは「二人寄席」(落語2席)がありました。
笑福亭竹林さん(右)と桂雀太さん(左)でお二人とも五條市に関係のある方でした。落語の好きな私は時には涙が出るほど笑ったり、楽しんで落語の世界に入り切っていました。
「落語は想像力を働かせながら聴くほど楽しさの増す話芸です」竹林さんが最初に言われたこの言葉は誠です。今までそんなことも考えず、ただ面白くて楽しい落語好き人間だったのですが、「想像力を働かせて聞く」ほど、一人語りが何人もの人物登場になったり、扇子やタオルが身の回りのあらゆる道具になっていくことの面白さのあることが、納得いきます。これからラジオで落語を聴くとき、竹林さんの言葉を思い出して、認知症予防の脳の活性化を図ることにしましょう。
年1回の総会ですが、会の一部始終を書くのでなく、私の印象や感動を書くにとどめました。
10年余り会の世話係りの端っこを担わせてもらっていましたが、今日でそれを辞させてもらいました。
その日に心に残るいくつかの言葉を頂き、昭和29年卒業の、いい仲間と語り食事のできたことがとてもいい日となりました。