今日は暦の上で半夏生と呼ばれている日です。 半夏生(はんげしょう)とは、夏至から数えて11日目が半夏生です。
半夏生の日には各地で決まった食べ食べ物を食す習慣があるようです。関西おもに京都ではタコを食べるそうですがこれもこれから来る夏の暑さを乗り越えようとする先祖からの知恵なのでしょう。同じように福井の方ではサバとか・・・。
では「奈良県の奈良盆地」では、この半夏生の頃に、小麦の取り入れが終り、田植えも一段落するそうです。この小麦で餅を作り、豊作を願って田の神に供え、農家の人もいただくいたという風習が残っているそうです 。この記述からお房観音の前でお商売をしている、名物の「さなぶりもち」はその習いなのでしょう。私はこの小麦餅が懐かしい味なのが好きで、お房観音にお参りしたら必ず買って帰ります。
昨日からお房観音の風鈴まつりが始まりました。大和の夏の風物詩です。境内には約2500個の各地の風鈴が、美しい音色を奏でて迎えてくれます。
風鈴の涼やかな音色が、魔を祓い、厄を払うという仏教思想から生まれたものだと、山門脇に置いてある小さい説明書に書かれています。この説明書が作られたころは2000個の風鈴だったようで、今は上にも書きましたように2500個と、今日の夕方のテレビで放映していました。
夏椿・別名 「沙羅の木」(しゃらのき)
夏椿は朝咲いて、夕方には落花する1日花です。枝一杯に花をつけていますが、清楚な白い色は何か儚げです。昨年の今日、夏椿についての記事を書いています。今がこの花の最盛期なのでしょう。
花弁の端が細かいギャザーになっていて、よく見ますとぎざぎざがあります。木の幹は百日紅のようになめらかです。木の根元の苔の上にはたくさんの花が落ちています。椿と同じように花がすっぽりとそのまま落ちています。
明日には明日の花が咲いて、お寺に訪れる人を待ってくれることでしょう。
風鈴のシャワーが心地良く耳に入る中を、本堂のご本尊にお参りします。
本堂前の風鈴は圧巻です。
蒸し暑い日でしたが、午前中は青空も見え、お寺の境内を風鈴の音を浴びながら歩むという、とてもいい時間を半夏生の日に過ごせたことは、きっと元気に夏を過ごせそうな気がします。
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