明治31年に建てられたこの建物は、和歌山県議会議事堂でした。
最初に建設地は和歌山市1番丁だったそうです。
その後昭和13年に県庁内の敷地に、現在の議場が完成するまでの40年間、県会議事堂として用いられてきました。
その後2度の移築を経て、現在は根来に一条閣として残されています。
県指定の文化財です。
木造2階建て、瓦葺の大規模な議事堂です。
全体の意匠、装飾は和風にまとめられている所が、特徴だそうで、明治期県会議事堂は全国的にも現存例が少なく、和歌山県の近代化を象徴する極めて貴重な遺構であることから、県指定の文化財に指定されています。(頂いたパンフレットを参考にさせていただきました。)
軒下の木組みや彫刻は、まるで寺院で見られるような彫刻で装飾されています。
驚いたのは玄関ポーチにある柱が、埋め込みでなく、石材の上に置かれていることでした。
すのこも面白い模様の鋳物です。
いずれもかなり念のいった凝りようだと思います。
外観のガラス窓や腰板も全体の落ち着いた調和を観る目に感動を与えてくれます。
この角度からも美しい建築様式だと、明治の建築の美しさを堪能できます。
2階には上らなかったのですが、外形に比べて素朴で頑丈な木の造りに拘って、装飾は何もありません。
建物を取り巻くような廊下、これは階下の廊下です。
今日のイベント会場だった議事堂の大広間です。
格天井も、寺院のようです。
この屋根下の飾りも、とてもいい彫刻が施されていました。
京奈和自動車道が、ここ岩出まで伸びましたので、我が町から1直線で1時間ばかりで行ける場所となりました。
また3月18日からは、大阪からの高速と連結(ここから有料)して和歌山から白浜へも時短になります。