風が吹くでもないのに、ひらひらと舞ってくるのも良い。
少し離れて聴いていた。
1曲終わるのを待って、「写真撮らせていただいていいですか」と声をかけた。
「いいですよ。どうぞ」優しい目で快く承知してくださった。
梅の花びらの散る下で尺八を吹くって良い気持ちだろうなぁ・・・
通りすがりの人が覗きこんでも、描くことに熱中して、この季節をしっかりと絵画に捉えることに集中している。
この人が今立っているところが、私の好きな位置である。
満開の時には、梅の海、花の海のように全景が見渡せる。
立派なカメラを持った人が、綱を少し手で下げて、花がうまく入るようにしてくださった。
花の下では皆優しい気持ちになれるような気がした。