迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

仲本工事、一命取り留め小康状態事故直前の取材で見えた“別居妻”三代純歌との「本当の関係性…

2022-10-19 19:59:00 | 浮世見聞記
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/postseven/entertainment/postseven-1804265?fm=d予斷は許されない状況ながら、まずは一命を取りとめたとの報に、心底ホッとする。昨晩、十八日の午前九時ごろ横濱市西區淺間町の信号や歩道のない道の交差點で、七十三歳の運転する乗用車にはねられ頭を強く打って重体、との . . . 本文を読む
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在野歡觀。

2022-10-18 12:35:00 | 浮世見聞記
『「若い世代でやるのもよいですが、我々の世代と一緒に舞台に立つことも重要」。若手には伝統文化として歌舞伎を継承してほしいと望んでいる。 「その時代に合っていかなければいけませんが、世界遺産の歌舞伎が洋楽入ってやってたらね…。我々はまだ前の世代のにおいを残せている部分があると思いますので、まずは礎を身につけてから新しいことをやってほしい」と思いを明かした。』(日刊スポーツ 令和四年十月十七日付)── . . . 本文を読む
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幸々考々。

2022-10-17 19:16:00 | 浮世見聞記
小雨が降ったり止んだり、しかし日中は本降りとはならず、傘と云ふ確實に片手のふさがる物を持たずに済んだはまず幸ひ。 涼しくない代はりに暑くもなく、これで晴天ならばなほ幸ひ。かういふ日は外で用事が済んだらさっさと帰って、部屋で頂き物のコーヒーでも淹れて一休みしてから、ゆっくりと自作を浚ふに限る。私はただ自身の樂しみのために生きてゐるのだ。浮世を無駄に徘徊して、雑音など見る必要はない。   明日も天氣は . . . 本文を読む
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優美な廢墟。

2022-10-16 13:30:00 | 浮世見聞記
ラジオ放送で、喜多流「融」を聴く。 視覺的に、源融の靈が月下の邸宅跡で優雅に舞ふ後場へ樂しみの目が行きがちな能だが、曲の舞臺である“六條河原院”跡の廢墟で、謎の潮汲み老人が古への豪遊ぶりを旅僧に語ってひとりしみじみとする前場の謠ひから、觀客がそれぞれにその情景を頭に描けるかどうかに、この優美幽玄な能の本當の味はひがあるやうに思ふ。(※京都市下京區都市町にある六條河原院跡の碑)シテの源 . . . 本文を読む
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晴れやかなる曇り空。

2022-10-15 19:19:00 | 浮世見聞記
都内は正午を過ぎたあたりから俄かに晴天となり、あらら……、と面喰らふ。五日ぶりの晴れ。今年はやたら雨ばかり。それだけに、かうした予報外レは大歡迎である。ところが、食料品の買ひ物で店へ寄ると、いつもの商品が一瞬固まるほど値上がりしてゐて、氣持ちはいっぺんに曇る。  ……どうして浮世はかくの如く、いつもままならぬのか。 . . . 本文を読む
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アビガン、新型コロナ感染症対象の開発を中止=富士フイルム

2022-10-14 21:16:00 | 浮世見聞記
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/reuters/business/reuters-20221014076?fm=dアビガン──さう、あったあった、人災疫病禍元年にはTVで感染症學者が、さかんにこの名稱を口にしてゐました。既に懐かしい名前と感じるのですから、この三年がいかに目まぐるしく、またいかに急速変異を繰り返す疫 . . . 本文を読む
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150年目の試練。

2022-10-14 08:20:00 | 鐵路
日本に鐵道が開業して、今日で150年となる。もし浮世に鐵道と云ふものが存在してゐなかったら、私の生き様はかなり違ったものになってゐたことだらう。次の節目となる200年の時には、私はかなりの高齢者となってゐる。もちろんその頃も充分に生きてゐるつもりだが、今回の150年と云ふ節目の年に居合はせたのは、やはり御縁と云ふものだらう。(※鐵道開業50年式典時の様子)開業から150年、浮世の輸送形態が多様化し . . . 本文を読む
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棲む執念?

2022-10-13 18:27:00 | 浮世見聞記
散歩中に見かけた、狭隘物件。土地にと云ふより、“隙間”に建てたと云ったはうが當ってゐる。家財道具どころか、ヒトはこのなかにどうやって入って生活するのだらうと、呆れるよりも恐ろしくなってくる。そこまでして住みたいのかと思ふ。現代人の、かうした感性が私は嫌ひだ。 . . . 本文を読む
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部品骨片。

2022-10-12 21:33:00 | 鐵路
東京都世田谷區松原四丁目、東急世田谷線が「松原驛」を發着する音もすぐそこな町角のマンションに、元は車掌車と思しき車両と信号機を見かける。その下の駐車場には、往年の特急「つばめ」を牽引したSLの車輪、と傅へるものも飾られてゐる。鐵道は人や物を乗せて實際に走ることに真価があると、私は考へる。よって、他の用途に化けたり、解体されて部品だけになってしまふと、どうも私は魅力を感じなくなってしまふ。 . . . 本文を読む
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輸入小國救済措置。

2022-10-11 19:21:00 | 浮世見聞記
「全国旅行支援」、旧“GoTo××”及び旧“ワクワク××”が、本日から東京都以外の府縣で──東京都は二十日から──、適用開始云々。もちろん、私は利用しない。ヒトのゴチャゴチャした苛立たしい光景など、旅先でまで見たくもない。ただ、私も長距離旅行再開の手始めとして、九月上旬に師匠とご先祖への挨拶、そして前進座歌舞伎の觀劇を目的に、新幹線を利用して日帰り大阪旅行を決行した。もちろん閑散期を狙ったので、往 . . . 本文を読む
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紫秋奮舞!

2022-10-10 23:11:00 | 現代手猿樂
「第七回おかげマルシェ」が開催された東京都目黒區の上目黒氷川神社の神樂殿にて、現代手猿樂「源氏紫(げんじむらさき)」を舞ふ。ここ數日来の惡天候は今朝まで續けど、私が出番の頃には厚い曇雲も切れてやうやく青空となり、心も雲晴れり。今回の「源氏紫」は私の好きな能のひとつ「源氏供養」を下敷きに、秋の實のムラサキシキブが紫式部の姿となって源氏物語の世界を舞ふ、と云っ . . . 本文を読む
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三味のこゑも艶やかに。

2022-10-09 20:47:00 | 浮世見聞記
橫濱市保土ケ谷區岩間町、旧東海道は程ヶ谷宿の岩間市民プラザにて、「地歌と横浜芸者が伝える横浜音楽今と昔」を觀る。かつて橫濱に存在した“橫濱藝者”と云ふものを當地のNPO團体が近年に復活させ、ヨコハマのお座敷文化の繼承發展につとめてゐるらしいことを、私も昨年に参加した神奈川縣主催のオンライン文化祭「バーチャル開放区」を通して知り、その團体の公演が今秋に文化ホールで行なはれるとのことで、 . . . 本文を読む
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御佛の行方。

2022-10-09 09:27:00 | 浮世見聞記
ラジオ放送の、金春流「俊寛」を聴く。平清盛に大恩がありながら、鹿ヶ谷で平家討滅を謀って捕らえられ、鬼界ヶ島へ流罪となった忘恩僧の顛末劇。謠を聴いてゐても、この僧の口からは一字一句たりとも御ホトケの慈悲にすがらうとの気持ちは窺へず、ひたすら赦免使に象徴される俗世人の情に縋らうとするばかりで、御ホトケに仕えるはずの身でありながら、すでに御ホトケのことは心になく、救ひを求める相手を完全に取り違へてゐる。 . . . 本文を読む
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曇秋雨袖。

2022-10-08 21:33:00 | 浮世見聞記
やうやく衣替へを済ませる。夏物をしっかり天日干しにしてから仕舞ひたいものだが、この不快不順な天氣の連續ではそれも叶ひ難し、とにかく乾いたところでさっさと冬物に入れ替へる。先日は柳家小三治、今回は八代目橘家圓蔵のCDが手に入る。たまに足を運んでゐた寄席も、人災疫病禍を理由に完全に出かけなくなり、現在(いま)ではどんな噺家がゐるのか、すっかり疎くなった。が、かうした名手 . . . 本文を読む
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寒天荒天薪能。

2022-10-07 22:36:00 | 浮世見聞記
「第七回 二子玉川ライズ薪能」で上演された觀世流「小鍛冶」を、無料動画配信で樂しむ。舞臺は生(ナマ)で觀るに越したことはないが、前席のヒトのアタマが邪魔になったり、隣りや近くのヒトが無遠慮に咳をしたり、連れといつまでも駄弁ってゐる喋り好きなどに氣を散らされることなく、自室でゆったりと觀たいものを觀られるかうした現代文明も、私は大いに活用したいクチである。今回の薪能はもちろん野外上演のところ、昨日か . . . 本文を読む
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