孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

元ペルー大統領フジモリ氏に国民新党出馬要請

2007-06-20 13:28:25 | 世相
マチュピチュ遺跡
マチュピチュ遺跡
posted by (C)大銀杏

数日前新聞に掲載されている週刊誌の広告見出しで見て「なんのこっちゃ?」と思っていたら、本当にそんな動きがあるみたい。

まあ、二重国籍で日本国籍を保有しているので法律的にはありえるそうですが・・・。
しかし、現在本国ペルーからは大統領就任期間に公金の着服、汚職を行った容疑に加え、反対派25人の殺害、拉致、拷問を承認した容疑で訴えられており、隣国チリで自宅軟禁状態にあって当然議員活動などできない同氏を担ぎ出すというのはいかがなものでしょうか。

フジモリ氏の政治的評価には現ペルー政府からつきつけられている容疑に見られるような強権的側面を批判するむきと、左派ゲリラ活動を抑えて社会を安定させたと評価するむきと両方あるようです。
立場によって政治家の評価が分かれるのは当然と言えば当然でしょう。
写真はチリのサンチャゴでのフジモリ氏への抗議デモ。(“flickr”より By juan pedro catepillán)



それにしても、事なかれ主義の私としては「亀井さんもまた面倒なことを・・・」というのが素直な感想。
フジモリ氏が応諾して、万一当選したら、“日本の現職国会議員がチリ政府に軟禁されており、ペルー政府から身柄引き渡しを要求されている”という事態になります。
どうするのでしょうか。
詳しいことは知りませんが、国会議員の不逮捕特権とかは?
議員でなければ、日本国籍を持つ一個人だったら逮捕されていいのか?ということにもなりますが、生活の本拠地であるペルーの法律によって裁かれるのであればいたし方ないのではないでしょうか。

フジモリ氏はペルー国民として政治活動し、ペルー人民のために大統領職を務めた人間です。
それが、自分に都合が悪くなったとたんに、「いや、私は日本国籍も持っていて・・・」と言われてもね・・・。
大統領まで努めた人物なら、その身の処し方はペルー国民の意思に従うのが筋ではないかと思うのです。
本人も先月13日ペルーのテレビ局のインタビューで、チリ最高裁がペルー側の身柄引渡し要求に応じる決定を下した場合は「従う」との考えを表明しており、また、チリ国外への逃亡や、送還を避けるため日本大使館に亡命申請をするなどの対処は「考えていない」と述べたと言われています。
そうであれば、今回の一件は氏にとっても迷惑な話か。

また、どうしても現ペルー政権に対し政治的に承服できずに日本等に亡命するというのであれば、それもありえるでしょうが、最低限表向きは“おとなしく”していてもらわないと受入国としても困ります。
日本としては現ペルー政府・ペルー国民とことを構える意向はありませんから。(少なくとも私は)

ペルーには8万人の日系の方がいるそうですが、そういった特別なつながりもある国との関係がいたずらに悪化しないことを願います。

冒頭写真は“フォト蔵”より。
ペルーと言えばインカ遺跡。
インカと言えばマチュピチュでしょう。いつか行きたや・・・。


コメント
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