(中国・広州の天環広場 上空からの画像 【7月28日 レコードチャイナ】)
【双魚】
現在、中国・広州の空港で帰国便のフライトを待っています。
広州は人口1270万人の大都会ですが、その広州に関して、面白い記事を昨夜目にしました。
****まるで泳ぐ2匹のコイ!上空から見た天環広場―広東省広州市****
天環広場は広東省広州市の中軸線上に位置し、天河体育センターの隣にある。上空から見ると天環広場全体の地上建築物はまるで2匹のコイが泳いでいるような形をしている。中国新聞網が伝えた。
建物の屋上部分は銀色の網状鉄骨構造で覆われており、魚の鱗を彷彿とさせる。魚の形の建物の外壁は透明なガラスのカーテンウォールとなっており、巨大な「開放型ショッピングパーク」となっている。【7月28日 レコードチャイナ】
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上空からの写真を見ると、まさしく二匹のコイです。
建物自体は2016年3月のオープンとのことのようです。
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空間構成の先端をゆく個性的なデザインで、モール全体を俯瞰すると、巨大な二尾の魚が天河を飛び跳ねているように見える。
建物の外殻である網状構造物が魚の形にデザインされているためで、二尾は頭と尾で互いにつながっているような構造になっている。
中国では「双魚」が富と繁栄を象徴する縁起物とされており、それを広州の新しい中軸線上に配置することで、「如魚得水」(水を得た魚)、広州がますます繁栄するようにとの願いが込められている。
限られた空間を有効活用する面でも、”双魚“のフォルムは実用的で、店舗面積をより多く確保できるようになっている。【2016年5月4日 PPW】
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デザイン的な趣味の良し悪しは別にして、中国で奇抜さを競うような建築物が多々あることは周知のところですが、この「双魚」は随分とましな部類ではないでしょうか。
いずれにしても、こうした大きな目新しいもの、人目を引くものを作ってしまうあたりに、中国の”勢い“を感じた次第です。
【「おひとりさま」レストラン】
中国も経済的成長に伴って、若者を中心に、ものごとに対する考え方も日本とも共通する部分も目立つような社会に変化しつつあるようです。
****中国でも「おひとりさま」レストランが増加、寂しさより自由を重視****
パーティションで区切られた小さなこだわりのスペースに、お碗と箸、小さめのお玉が並べられている。これが今増えている「おひとりさま」レストランでよく見られるレイアウトとテーブルセッティングだ。
草の編み細工のクッション、バラの花、レストラン専属歌手のパフォーマンス、かわいらしい陶磁器の人形など、シンプルで温かみのある内装の店内でさまざまなグルメも食べられるこうしたレストランでは、1人でもまったく決まりの悪い思いをしなくてすむ。中国新聞網が伝えた。
先日、武漢のある「おひとりさま」レストランを取材したところ、この日本風の鍋料理店では、レストランを「島区」、「隠区」、「尋区」、「無界」の四つのエリアに分けている。
そのうち、「おひとりさま」エリアは主に「尋区」にある。計12席で、どの座席の前にもすだれが取り付けられており、店員は出来上がった料理を運んでくると直接すだれを上げて料理を出す。
入店から着席、注文と、ほんの少し待つだけで、お気に入りの料理が目の前に届く。すだれを下ろせば完全に自分だけのプライベートな食事空間だ。食べている格好を気にすることもなく、周りの客が投げてよこす奇異なものを見るような視線もお構いなしに、静かに「一人ごはん」を楽しめる。
郝菁さん(40)は、カナダで17年間飲食業に従事していた。2018年5月、郝さんは2人の共同経営者とともに、武漢に「おひとりさま」をコンセプトにしたレストランを開いた。
開店の動機について郝さんは、「食事をする時には何人か連れ立って行くものだったが、社会の発展に伴い、独身層が徐々に増えてきた。
ただ、大勢でにぎやかにしているのと比べると、外で1人で食事をするのはどうしても孤独だと見られてしまう。それで孤独な人に静かな場所を提供しようと思った」と語る。
郝さんは、「『おひとりさま』の食事を体験しに来る客は若者がメイン。ほとんどの人にとって『おひとりさま』はまだ物珍しく、受け入れられるまで一定の時間が必要だ」と説明する。
郝さんによると、レストランは経営面で試練に直面したこともあり、対応策として調整も行ったという。しかし郝さんは、「時間がたつにつれて、『おひとりさま』の受容度は次第に上がっていくだろう。一番重要なのは品質とサービスをしっかりやることだ」と語った。
韓笑さん(23)は東北出身で、武漢で学校に通い、就職して6年がたつ。「おひとりさま」レストランの常連で、1カ月に少なくとも6-7回来店するという。
韓さんは、「鍋料理や麻辣燙(ピリ辛風味の煮込み料理)が好き。でも彼氏とは遠距離恋愛だし、周りには友達も少ないので、鍋を食べたくても一緒に食べてくれる人がなかなかいない。1人で鍋料理の店に行って近くににぎやかなグループ客がいたら、決まりが悪いし、落ち込んでしまう」と言う。
「おひとりさま」用のミニサイズの鍋料理はちょうど韓さんのニーズにぴったりだった。どの具材も食べたい彼女にとっては、少な目の量なので無駄にする心配もない。
王楽さん(34)は、企業の広報プランニングを担当するワーキングマザー。勤務中は顧客対応と仕事で忙しく、ハードワークと頻繁な出張のために、時間通りに食事ができないこともしばしばだ。
仕事が終わって帰宅すれば全身全霊を子供に注がなければならず、王さんは自分の生活がすべて仕事と育児に「しばりつけられている」ようだと感じている。
王さんは、「毎日の食事時間は貴重な休息の時間。静かにスマホを見たり、ぼんやりしたりできる。『おひとりさま』レストランでは料理を食べるのは二の次、短い時間だけれど、煩わしい生活から離れて、頭を空っぽにしてぼんやりできることのほうが大切」と話していた。【7月28日 レコードチャイナ】
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生活の単位が、共同体→大家族→核家族→個人と次第に小さくなっていくのは、生産性の向上、利便性の向上に伴う日本・中国を含むすべての社会に共通する必然の方向性だと思いますが、ワイワイ騒がしい中国人と「おひとりさま」というのは似つかわしくなく、変われば変わるものだ・・・との感も。
個人的には、毎回一人で旅行していますので「おひとりさま」スタイルの拡大は大歓迎ですが、それと同時に、中国の料理の量も「おひとりさま」的に考慮してもらうと助かります。
大勢で一緒に食べることを前提にしているせいか、中国で料理を頼むと、おおきな皿に山盛りされた形で出てきます。
とても一人では食べきれない量で、残す分が無駄にもなりますし、いくつかの料理を頼むことも難しくなります。
今回のようにガイド氏、ドライバーが同行している場合は、都合のいい中国料理のスタイルですが、夜一人で食事するときなどは困ります。
なお、余った料理をもったいないのでパックに入れて持ち帰るといったことは、メンツ重視の中国ではあまりないのかと思っていましたが、張家界のレストランで食事して男性が、そうした持ち帰りを店員に頼んでいましたので、中国でもやっているようです。
【ハンドマイク解説のグループガイド】
ワイワイ楽しみながら食事するのはいいとして、観光地でワイワイ騒々しいのは困りものです。
中国の街は昔に比べるととてもきれいになりました。トイレ事情も格段に改善されています。
外国人として、もうひとつ改善を期待するとしたら、観光地で団体客を率いるガイドが拡声器を使用しており実に騒々しいことです。
もっとも、騒々しいと感じるのは日本人だけではないようで、中国人ガイド氏の話では拡声器使用を規制する方向にはあるとか。(詳しい話は忘れましたが)
あと数年もすれば、「おひとりさま」レストランで適量の中国料理を楽しみ、静かな観光スポットを見学できる・・・・ようになるのでしょう。
といったことを書いているうちに関西空港に着きました。
ただ、関空で5時間待ち・・・まだ先は長いです。