家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

大蛇

2008-03-24 10:00:42 | Weblog
今年初めての下草刈りをしていた。

何かが動いた。  ヘビだった。

この時期まだ出てこないと高をくくっていたので驚いた。

また、それはそれは大きな大きなアオダイショウだったので尚のこと驚いた。

作業を止めて妻の所に報告に行った。

すると見に行くという。   妻を連れて戻るとまだ同じ場所にいた。

クビを持ち上げて、こちらの様子をじっと見ている。

妻も見つけたとたん「うわー大きい」と言った。

妻が持っていたカッサライを目の前で振って脅した。

ほんの少し動いたが落ち着いてこちらを見ている。

今度は私が石を投げてみた。

近くに落ちても動かない。

何個か投げたが動じない。

少しの苛立ちと不安が私に押し寄せてきた。

「こいつ完全に我々を舐めている」

今度は石が当たった。

奴は驚いて今の位置から下に下りてきた。

太い。かなりの大きさだ。180センチから2メーターはあるだろう。

とっさにカッサライの柄で叩いていた。

ダメージを与えた私は続いて攻撃していた。   奴はぐったりとした。

カッサライの金属部分に奴を乗せて谷に捨てようとした。

持ち上げると重い。

投げてみたら重くてカッサライごと吹っ飛んでしまった。

カッサライは谷の手前の道路に飛び奴は土手に引っかかった。

道路に下りて今度は奴をちゃんと谷に落とした。

地元の人が来たので今起きたことを話した。

ヘビの話しなどに興味など無い風に言った。

「マムシは殺すが青大将は殺さない」と。

地元の人達をお手本に行動したいと思っている私は他の地元民の忠告を思い出していた。

「アオダイショウやヤマカガシは殺さないと家の中まで入ってくるから」というものだ。

農家であればネズミを捕食するアオダイショウは味方という意識が有るのかもしれないが私達にとっては同じヘビに違いはない。

恐がっているだけではいけないという思い。

この機を逃すと再び出てくるであろうという思い。

罪もないものを殺してしまうことの辛さ。

その場のそういう複雑な気持ちの中で行動した私。

今でも迷っている。

今後も同様の場面が繰り返されるのに。