平野美術館で催されている松井冬子展に行ってきた。
遠州森町の出身の東京芸大で日本画を学び博士号を取得した女性だ。
絵を見て解説を読む。
解説は、まるで医学書ばりの細かな説明書きのようだ。
解説を読んでから、もう一度絵を見ると解剖図に見えてくる。
表面は内側の表れでもある半面、内面を隠すためのものでもある。
そこを開いて見せているかのようだ。
それは精神という最も分かり辛いものも曝け出そうとする。
普段見えないものに焦点を当てて描くと表面の事実が分かる。
死臭のするような絵を描くのにとても美人。
想像以上に大きいそのギャップが印象を深くする。
「この美人が、なぜこのようなものに興味があるのだ」という要らんことを考えるのは私以外にも多いと思う。
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