家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

モーガンはノミとカナヅチで直す

2009-07-02 08:03:48 | Weblog
モーガンは木骨が使われているからノミとカナヅチで修理する。

と、思いきや全く違った。

ラジエターキャップは水冷のどの車にもついている。

だが、それが木製だったらどうだろう。

だれも見たことがないと思う。

私も初めて木製ラジエターキャップを見た。

実際に走る車の話である。

本人曰く。

「ラジエターキャップをなくしてね。それに気がついたときには既に部品屋さんが終わっていて、その夜出発しなくちゃならなかったから木で作った」

だがまずラジエターキャップは、ほぼなくさないと思う。

次に木で作らない。というより作れない。

実物を見ると、なかなかどうして良い作りなのだ。

さすが木工職人だ。

ピッタリ穴を塞ぎ針金で飛ばなくしてあった。

ところが我が家で水の量を見ようとして開かないことに気がついた。

それもそのはず。

木は水を含むと膨張するのだ。

それでは、とドライヤーで暖めてみた。

木は乾燥するし金属は伸びる。

だがだめだった。

どうしても水量の確認をするには壊すしかない。

「ノミとカナヅチ貸して」ということになった。

外した後は998円で購入した、ちゃんとしたラジエターキャップを取り付けた。

かくしてモーガンが出発した後には木屑が散乱していたのであった。

本人の名誉にかけて証言するが私は彼の腕前を称えるためにこの文章を書いた。

後日彼からメールが届いた。

「ラジエターキャップがあった。エンジンブロックの上にありプラグコードが落ちないように抱えていた」
とのことだった。