家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

たった3メートル

2021-02-16 07:22:16 | Weblog
シイタケのホダ木は玉切りまで済んでいる。
約20本がコナラ林の中に転がっている。
それらをシイタケ場と私が勝手に呼ぶ場所に置く必要がある。
おととしのシイタケがなっている場所で動物に食べられないようにネットで囲んである。
そこは、ホダ木のある所から3メートルほど高い位置にある。
その3メートルの坂道、ホダ木を担いで上がるのは大変すぎる。
そこで妻に頼んで手伝ってもらうことにした。
囲いのネットの一部を巻き上げてクリップで留める。
そこに当初は子供用のソリで複数を同時に上げる予定だった。
ところが、やってみるとソリは歪んでしまうしホダ木はソリから落ちてしまうし、で取りやめにした。
「じゃあ1本ずつやってみようか」ということになった。
で、1本ずつロープで縛っては持ち上げることにした。
下でホダ木にロープを縛りネット内の滑車に通して下でロープを引くのは私だ。
妻はネット内で上がってきたホダ木からロープを外しホダ木を並べる。
そして外したロープを下に落とす、というのが役割だ。
だが妻の手伝いが興に乗ってくると、ロープを引くところも入ってくる。
そして「セーノ」と掛け声を掛けるところまで進出してくる。
「ちょ、ちょっと待って」と私。
まだ手をロープに掛けていないし追われる気分だ。
「あっ、分かりました」と妻。
だが再び妻に力が入ってくると「セーノ」と始まる。
「待って待って。俺が掛け声を掛けるから」
「了解」きっぱりと妻。
半分ほど済んで次はさらに少し下に置いてあるホダ木だ。 
ロープを比較的細い2本に同時に結んで引っ張り上げる。
引っ張り上げる場所に杉の木の根があり、そこに掛かると、いくら強く引っ張っても上がらない。
その根の上の位置まで私がホダ木を持ち上げることにした。
するとスイスイと事が運ぶ。
調子の出てきた妻は私がロープを掛ける前に、もう引くものだからホダ木に掛けようという矢先にロープだけ逃げて行ってしまう。
「ちょっと待てよ。まだ縛っていないヨ」と大声で私。
「あ、失礼」と妻。
1時間で終了したこの作業だが改良点は、いくつか見いだせた。
心地よい疲れ過ぎは作業を終えて帰る急坂を登るときに筋肉痛を予感させる。
この時期に20個以上のシイタケを収穫できたし小さな小さな鳥の巣を見つけたことで疲労は帳消しとなった。