「こんにちわッ、テディちゃでス!
♪おもちゃのォ~♪ちゃちゃちゃッ♪」
「がるる!ぐるるぅがるーぐる!」(←訳:虎です!おもちゃショー開幕!)
こんにちは、ネーさです。
《東京おもちゃショー2019》のテーマは、
“おもちゃで世界を笑顔に”。
昭和を代表する強面作家・野坂昭如さんが作詞した
可愛いらしい楽曲『おもちゃのチャチャチャ』を歌いながら、
さあ、本日の読書タイムは、
こちらの御本を、どうぞ~♫
―― ウンベルト・エーコ 薔薇の名前 ――
著者は和田忠彦(わだ・ただひこ)さん、2018年9月に発行されました。
NHKのEテレで放送されている《100分de名著》のテキスト本には
『笑いは知の限界を暴く』と副題が付されています。
「でんせつゥのォ、みすてりィ……!」
「ぐるがるぐる……!」(←訳:謎が謎を呼ぶ……!)
伊語の原題は『Il Nome Della Rosa』、
日本語の題名『薔薇の名前』は伊語をそのまま訳したものですが、
“伝説の”と形容するに相応しい小説作品です。
原著は1980年にイタリアで、
日本語版は1990年に発行、
全世界での発行部数は5500部を超え、
いまだに版を重ね続けるロングセラーの著者さんは、
ウンベルト・エーコさん(1932~2016)。
「きょうじゅゥせんせいィ、なのでス!」
「がるるるるぐる!」(←訳:イタリアの叡智!)
トリノ大学、ボローニャ大学、フィレンツェ大学、
ミラノ大学、ボローニャ大学、と
ヨーロッパきっての名門大学で教鞭をとったエーコさんは、
専門は記号学ではありましたが、
文芸評論家、哲学家さんでもありました。
そんな《知の巨人》さんが
初めて著した小説『薔薇の名前』には、
さまざまな仕掛けが施されていることが
刊行当初から指摘されています。
「さいごまでェ、あかされないィ~?」
「ぐるるがるる?」(←訳:答えはどこに?)
物語は、《わたし》の語りから幕を開けます。
《わたし》は、
入手した書物の内容について語り始め、ます、が……
《わたし》とは何者?
書物って、どんなの?
そんな重要な事柄を中途半端に置き去りにし、
書物の中の物語はどんどん進行してゆきます。
バスカヴィルのウィリアムさんという、
不思議な修道士さんに導かれて。
「ふしぎィすぎまスゥ!」
「がるぐる?」(←訳:素性不明?)
フランチェスコ会、ベネディクト会、ドミニコ会、
異端審問官と、もと異端審問官。
言葉をあやつる彼らの駆引きは、
彼らを操る作者・エーコさんのたくらみは?
エーコさんと交流があり、
“親戚のおじさんのよう”と形容する著者・和田さんは、
『薔薇の名前』各章をあらためて検証し、
エーコさんの功績を振り返りながら
問い掛けます――
ものがたり、とは?
物語ること、とは?
「それもォ、なぞォでス!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:解けない謎だね!)
エーコさんは、
おそらく出版社さんからは強く請われたに違いありませんが、
バスカヴィルのウィリアムさんの前日譚・後日譚を
著述することはありませんでした。
もし、修道士ウィリアムさんの別の物語が
描かれていたなら、
そこにはどんな《謎》が生まれたのか。
読書界にどれほどの衝撃を与えたか――
2018年9月に放送された番組内容を
書籍化したこのテキスト本は、
放送終了後の現在でも販売されていますので、
書物の『薔薇の名前』、
あるいは映画版『薔薇の名前』ファンの方々は
ぜひ、手に取ってみてくださいね。
おすすめです!
♪おもちゃのォ~♪ちゃちゃちゃッ♪」
「がるる!ぐるるぅがるーぐる!」(←訳:虎です!おもちゃショー開幕!)
こんにちは、ネーさです。
《東京おもちゃショー2019》のテーマは、
“おもちゃで世界を笑顔に”。
昭和を代表する強面作家・野坂昭如さんが作詞した
可愛いらしい楽曲『おもちゃのチャチャチャ』を歌いながら、
さあ、本日の読書タイムは、
こちらの御本を、どうぞ~♫
―― ウンベルト・エーコ 薔薇の名前 ――
著者は和田忠彦(わだ・ただひこ)さん、2018年9月に発行されました。
NHKのEテレで放送されている《100分de名著》のテキスト本には
『笑いは知の限界を暴く』と副題が付されています。
「でんせつゥのォ、みすてりィ……!」
「ぐるがるぐる……!」(←訳:謎が謎を呼ぶ……!)
伊語の原題は『Il Nome Della Rosa』、
日本語の題名『薔薇の名前』は伊語をそのまま訳したものですが、
“伝説の”と形容するに相応しい小説作品です。
原著は1980年にイタリアで、
日本語版は1990年に発行、
全世界での発行部数は5500部を超え、
いまだに版を重ね続けるロングセラーの著者さんは、
ウンベルト・エーコさん(1932~2016)。
「きょうじゅゥせんせいィ、なのでス!」
「がるるるるぐる!」(←訳:イタリアの叡智!)
トリノ大学、ボローニャ大学、フィレンツェ大学、
ミラノ大学、ボローニャ大学、と
ヨーロッパきっての名門大学で教鞭をとったエーコさんは、
専門は記号学ではありましたが、
文芸評論家、哲学家さんでもありました。
そんな《知の巨人》さんが
初めて著した小説『薔薇の名前』には、
さまざまな仕掛けが施されていることが
刊行当初から指摘されています。
「さいごまでェ、あかされないィ~?」
「ぐるるがるる?」(←訳:答えはどこに?)
物語は、《わたし》の語りから幕を開けます。
《わたし》は、
入手した書物の内容について語り始め、ます、が……
《わたし》とは何者?
書物って、どんなの?
そんな重要な事柄を中途半端に置き去りにし、
書物の中の物語はどんどん進行してゆきます。
バスカヴィルのウィリアムさんという、
不思議な修道士さんに導かれて。
「ふしぎィすぎまスゥ!」
「がるぐる?」(←訳:素性不明?)
フランチェスコ会、ベネディクト会、ドミニコ会、
異端審問官と、もと異端審問官。
言葉をあやつる彼らの駆引きは、
彼らを操る作者・エーコさんのたくらみは?
エーコさんと交流があり、
“親戚のおじさんのよう”と形容する著者・和田さんは、
『薔薇の名前』各章をあらためて検証し、
エーコさんの功績を振り返りながら
問い掛けます――
ものがたり、とは?
物語ること、とは?
「それもォ、なぞォでス!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:解けない謎だね!)
エーコさんは、
おそらく出版社さんからは強く請われたに違いありませんが、
バスカヴィルのウィリアムさんの前日譚・後日譚を
著述することはありませんでした。
もし、修道士ウィリアムさんの別の物語が
描かれていたなら、
そこにはどんな《謎》が生まれたのか。
読書界にどれほどの衝撃を与えたか――
2018年9月に放送された番組内容を
書籍化したこのテキスト本は、
放送終了後の現在でも販売されていますので、
書物の『薔薇の名前』、
あるいは映画版『薔薇の名前』ファンの方々は
ぜひ、手に取ってみてくださいね。
おすすめです!