テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 1000年むかしも、ガンバリました ~

2021-05-06 23:38:24 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 こッ、ころもォがえェ~ッ!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!夏の暑さだ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 夏物を出さなくちゃ!
 いやその前に春物をまとめなくちゃ!
 と大忙しの一日の終わりは、
 はい、読書タイムですよ。
 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  


   
    ―― 平安男子の元気な!生活 ――



 著者は川村裕子(かわむら・ゆうこ)さん、
 2021年2月に発行されました。
 『岩波ジュニア新書』から刊行されているこの御本は、
 おそらく中学生を中心する
 ジュニアさん向けの作品かと思われますが、
 大人が読んでも大丈夫!

「むしろォ、おとなにィこそッ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:おすすめなのです!)

 平安時代――
 大雑把に言っちゃいますと、
 いまから1000年くらい前、になる訳で。

 現代では《古典》とされる
 『源氏物語』や『枕草子』には、
 当時の人間模様や恋愛や文化や流行が
 描き込まれていますけれども。

「なんとなくゥ~くものォうえェ~…」
『がるるぐるるる~?」(←訳:現実感うすいよ~?)

 平安の世の貴公子さんは、
 どんな暮らしをしていたんでしょう?

 光源氏さんのように、
 恋愛恋愛また恋愛たまに配流、
 ってだけじゃないわよね?

「えェ~とォ、たぶんッ?」
「がるるぐるるがる!」(←訳:お仕事してるはず!)

 光源氏さんは
 フィクショナルなキャラクターですが、
 この御本で著者・川村さんが
 取り上げているのは、
 実在した《平安男子》さんです。

 彼の名は、
 藤原行成(ふじわら・ゆきなり)くん。

 お年は、25~26歳というところでしょうか。

「ゆきなりィくんのォ、にちじょうゥせいかつゥ!」
「ぐっるるるる~!」(←訳:追ってみよう~!)

 行成くんのお住まいは、
 当然ながら平安京――京の都の一画です。

 朝はの~んびり寝坊……
 なんていってられないわよ。
 起床の時刻は、
 夏だったら4時半頃、
 冬は6時半頃。

 都の北の方、
 陰陽寮から時刻を報せる太鼓の音が聞こえてきたら、
 はい、
 ぱっちり目を覚まして、
 その日の運勢をチェック、
 身支度を整え、
 ご飯をいただいて。

「しゅッきィ~んッ!」
「がるるぐるる!」(←訳:牛さんカモン!)

 冠(かんむり)をぶつけぬよう、
 袴を踏まぬよう、
 用心しながら牛車(ぎっしゃ)に乗って、
 さあ、
 勤め先の大内裏(だいだいり)へ、
 ぶっ飛ばせ!

「だめでスゥ~!」
「ぐるるがるるるる!」(←訳:そこは安全運転で!)

 行成くんの職種は、
 秘書室長のようなもの。

 藤原道長さんはじめ、
 国政を動かす実力者たち《公卿(くぎょう)》の、
 サポート役みたいなものでしょうか。

 政争、
 職場の上下関係、
 一族間のパワーゲーム、と
 荒波を乗り越え、
 キャリアアップを目指す行成くん。

 おっと、
 お仕事をガンバった後は、
 歌を詠んだり、
 手紙を送ったり、
 蹴鞠の練習もして、
 恋愛もして、
 セレブが集う宴や
 宮中のイベントにも出席して。

「ふうゥッ! いそがしそうゥ!」
「がーるぐるるぅーる!」(←訳:ハードスケジュール!)

 行成くん、毎日グッジョブ!

 なぁんて、
 1000年昔の平安男子さんに
 労いの声を掛けたくなる
 汗と涙と笑いのお仕事日記、
 歴史好きな活字マニアさんは、
 本屋さんや図書館で探してみてくださいね。
 《源氏物語》など古典大好き!な方々も、
 ぜひ、一読を♪
 

   
コメント
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