テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 沸騰のニャンコ愛 ~

2021-05-16 23:33:02 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 やぱりィ、ばらんすゥとらないィとォ!」
「がるる!ぐるるがるぐぅる!」(←訳:虎です!ワンの次はニャン!)

 こんにちは、ネーさです。
 前回記事では、
 ワンコ愛あふれるコミック作品をご紹介いたしました。
 ならばここは公平を期すべく、
 ニャンコLOVE!な作品も!という訳で、
 本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



       ―― 猫奥 1 ――



 著者は山村東(やまむら・はる)さん、
 2020年10月に発行されました。
 『NEKO-OKU』と英語題名(?)にもありますように、
 『猫奥』は『ねこおく』とお読みくださいね。

「ねこおくゥ~…そこではッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:ネコがVIP!)

 時代は江戸――
 徳川家慶(いえよし)さんが第12代将軍の座にあった頃。

 かの大奥では、
 女たちの壮絶な権力争いが……

 なかった?

「ぱふゥ!」
「がるっ!」

 映画やTVドラマでお馴染みの、
 見るも怖ろしい反目や喧嘩は
 この御本には出てまいりません。

 出てくるのは、
 モッフモフで、
 フワフワで、
 喉をゴロゴロ鳴らしたりする
 あの子たち。

 そう、ニャンコです。

「おおおくでェ、だァ~いィにんきィでスゥ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:みんな夢中さ!)

 江戸時代、
 大奥に仕える女性たちは、
 現代でいうキャリアウーマン。
 
 日々大奥の運営にあたる
 上臈御年寄(じょうろうおとしより)、
 お年寄(おとしより)、
 御殿女中(ごてんじょちゅう)
 といった役職者を筆頭に、
 下働きの女性たちも皆が皆、
 猫が大好きで。

 よると触るとニャンコ話。

 撫でたり、
 遊んだり、
 オモチャを作ってあげたりと、
 生活の中心は、
 政治よりも猫……!

 あ、でも。

「おひとりィだけッ?」
「がるる?」(←訳:例外が?)

 御殿女中(御年寄)の、
 滝山(たきやま)さん。

   あの御方は猫が嫌いだから
   飼ってないのよねえ。
   まあ仕方ないわ、
   世の中には猫嫌いの人っているもん。

 と、周囲の人がお喋りしているように、
 滝山さんのお部屋では
 猫は飼われておらぬものの。

「ほんとはァ~…」
「ぐるるるる!」(←訳:逆なんです!)

 滝山さんも、猫が好き。

   猫を飼ってみたい。
   モフモフしたい。
   お膝の上でゴロゴロされたら
   幸せよね~♪

 って、大声で言いたい。
 言いたいのに、
 周囲はすっかり、
 滝山さんは猫嫌いだと思い込んでいて、
 言い出しにくい、いえ、
 言い出せない……。

「こころはァ、うずうずゥ!」
「がるる~る!」(←訳:叫びた~い!)

 大奥を我が物顔して闊歩するニャンコたちと、
 猫LOVEな滝山さんの
 モフモフコメディに奥行きを与えるのは、
 綿密な時代考証です。

 女性たちの結髪、
 髪飾り、
 衣装の細部、
 帯の結び方、
 江戸の文物がしっかり描き込まれていて、
 もう著者さんに大拍手を送りたいわ♫

 なので、
 コミック好きな方々だけでなく、
 歴史好きな活字マニアさんにも
 おすすめですよ。

「わんこのォこみッくもォ、
 にゃんこのォこみッくもォ~」
「ぐるるるがるるるるる!」(←訳:よろしくお願いします!)

 では、今回も
 帯付きの画像を載せておきます。
 本屋さんのコミックコーナーで、
 ↓こちらの表紙を目印に、
 探してみてくださいね♪

  
 

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