「こんにちわッ、テディちゃでス!
ひゃほほほほゥ! これはァ、うれしィ~!」
「がるる!ぐるるるるがる!」(←訳:虎です!ささやかな朗報!)
こんにちは、ネーさです。
緊急事態宣言は延長されましたが、
都内ではちらほらと開館する美術館も出てきましたよ!
東京国立博物館『国宝 鳥獣戯画のすべて』展は5月14日から、
国立新美術館は5月12日から再開するそうです。
詳細は各ミュージアムのHPをご参照くださいね。
暗いトンネルの出口まであともう少し……
と信じつつ、
さあ、ここから読書タイムです。
本日はこちらの、古典ミステリ作品を、どうぞ~♪
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―― 原野(ムーア)の館 ――
著者はダフネ・デュ・モーリアさん、
原著は1936年に、
画像の日本語版は2021年3月に発行されました。
英語原題は『JAMAICA INN』、
映画『レベッカ』『鳥』などの原作者
デュ・モーリアさんによる長編作品です。
英国の原野(ムーア)
と聞いて、思い出されるのは――
「ばすかびるゥ!」
「ぐるる!」(←訳:魔犬だ!)
そうですね、
《シャーロック・ホームズ》シリーズ中でも
傑作と呼び声高い『バスカヴィル家の犬』は、
人家もまばらな丘陵と湿地を舞台とする
ミステリ作品でした。
この物語でもやはり、
お隣りさんのお家までは
いったい何kmあるのだろうか、という
原野が舞台です。
「おてんきもォ、さいあくゥでスよゥ!」
「がるるぐるる!」(←訳:雨だし寒いし!)
メアリー・イエランさんは、
雨が吹き込む乗合馬車に揺られ、
《ジャマイカ・イン》
を目指しています。
お母さんを亡くしたばかりの彼女は、
叔母であるペイシェンスさんのもとに
身を寄せることになったのですが……
「ようすがァ、へんでスゥ!」
「ぐるるるるがるる?」(←訳:どうしたんだろう?)
何もかも、
予想とは違う――
《ジャマイカ・イン》でメアリーさんを待っていたのは、
すっかりやつれて、
記憶の中の姿とは
別人のような叔母さん。
それに《ジャマイカ・イン》とはいうけれど、
《イン(=宿屋)》の設備も、
宿泊客も見当たらない館は、
どこも寂れ切っている……?
「かッかえりましょウゥ!」
「がるるぐるがる!」(←訳:ここは危険だよ!)
叔母の夫にも、
館にも、
不信と嫌悪を抱くメアリーさん。
一刻も早く逃げ出したいんですけれど、
踏ん切りがつきません。
なぜなら、
もし、ここで
彼女が逃げ出したら……
残されたペイシェンス叔母さんは、
どうなるでしょう……?
「うッ! それはァ~…」
「ぐるるがる~…!」(←訳:マズいよね~…!)
叔母さんを見捨て、
ここから逃げ出す?
そんなこと、出来やしない!
叔母さんと一緒に、
ふたりでここを逃げ出さなくちゃ!
「ちゃんすはァ、いつゥ?」
「がるるっる?」(←訳:どうやって?)
見知らぬ土地で、
心細さに悲鳴を上げつつ、
メアリーさんは闘います。
得体のしれぬ何かと。
原野の恐怖と。
《ジャマイカ・イン》に巣食う悪と。
「どこかにィ、いませんかァ?」
「ぐるるがっるるるるる!」(←訳:味方になってくれる人!)
誰が味方で、誰が敵か?
メアリーさんを救ってくれるのは?
100年近く前に著された作品で、
時代背景は19世紀ですが、
訳者・務台夏子さんによる新訳は
まったく古臭さがなく、
読み始めたら止まらなくなる快作です。
ミステリ好きさん、
クラシックな英国エンタ文学が好きな方々、
そしてヒッチコックさんの映画が大好きな方々も、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
ひゃほほほほゥ! これはァ、うれしィ~!」
「がるる!ぐるるるるがる!」(←訳:虎です!ささやかな朗報!)
こんにちは、ネーさです。
緊急事態宣言は延長されましたが、
都内ではちらほらと開館する美術館も出てきましたよ!
東京国立博物館『国宝 鳥獣戯画のすべて』展は5月14日から、
国立新美術館は5月12日から再開するそうです。
詳細は各ミュージアムのHPをご参照くださいね。
暗いトンネルの出口まであともう少し……
と信じつつ、
さあ、ここから読書タイムです。
本日はこちらの、古典ミステリ作品を、どうぞ~♪

―― 原野(ムーア)の館 ――
著者はダフネ・デュ・モーリアさん、
原著は1936年に、
画像の日本語版は2021年3月に発行されました。
英語原題は『JAMAICA INN』、
映画『レベッカ』『鳥』などの原作者
デュ・モーリアさんによる長編作品です。
英国の原野(ムーア)
と聞いて、思い出されるのは――
「ばすかびるゥ!」
「ぐるる!」(←訳:魔犬だ!)
そうですね、
《シャーロック・ホームズ》シリーズ中でも
傑作と呼び声高い『バスカヴィル家の犬』は、
人家もまばらな丘陵と湿地を舞台とする
ミステリ作品でした。
この物語でもやはり、
お隣りさんのお家までは
いったい何kmあるのだろうか、という
原野が舞台です。
「おてんきもォ、さいあくゥでスよゥ!」
「がるるぐるる!」(←訳:雨だし寒いし!)
メアリー・イエランさんは、
雨が吹き込む乗合馬車に揺られ、
《ジャマイカ・イン》
を目指しています。
お母さんを亡くしたばかりの彼女は、
叔母であるペイシェンスさんのもとに
身を寄せることになったのですが……
「ようすがァ、へんでスゥ!」
「ぐるるるるがるる?」(←訳:どうしたんだろう?)
何もかも、
予想とは違う――
《ジャマイカ・イン》でメアリーさんを待っていたのは、
すっかりやつれて、
記憶の中の姿とは
別人のような叔母さん。
それに《ジャマイカ・イン》とはいうけれど、
《イン(=宿屋)》の設備も、
宿泊客も見当たらない館は、
どこも寂れ切っている……?
「かッかえりましょウゥ!」
「がるるぐるがる!」(←訳:ここは危険だよ!)
叔母の夫にも、
館にも、
不信と嫌悪を抱くメアリーさん。
一刻も早く逃げ出したいんですけれど、
踏ん切りがつきません。
なぜなら、
もし、ここで
彼女が逃げ出したら……
残されたペイシェンス叔母さんは、
どうなるでしょう……?
「うッ! それはァ~…」
「ぐるるがる~…!」(←訳:マズいよね~…!)
叔母さんを見捨て、
ここから逃げ出す?
そんなこと、出来やしない!
叔母さんと一緒に、
ふたりでここを逃げ出さなくちゃ!
「ちゃんすはァ、いつゥ?」
「がるるっる?」(←訳:どうやって?)
見知らぬ土地で、
心細さに悲鳴を上げつつ、
メアリーさんは闘います。
得体のしれぬ何かと。
原野の恐怖と。
《ジャマイカ・イン》に巣食う悪と。
「どこかにィ、いませんかァ?」
「ぐるるがっるるるるる!」(←訳:味方になってくれる人!)
誰が味方で、誰が敵か?
メアリーさんを救ってくれるのは?
100年近く前に著された作品で、
時代背景は19世紀ですが、
訳者・務台夏子さんによる新訳は
まったく古臭さがなく、
読み始めたら止まらなくなる快作です。
ミステリ好きさん、
クラシックな英国エンタ文学が好きな方々、
そしてヒッチコックさんの映画が大好きな方々も、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪