テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 光と水の画家 ~

2021-05-09 22:29:03 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わわわッ! かッこいいィ~♪」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!ステキすぎる!)

 こんにちは、ネーさです。
 大河ドラマ『青天を衝け』に、
 私たち多摩っ子の誇り・土方歳三さんが登場しました。
 町田啓太さん演ずる“歳さん”のまあ凛々しいこと!
 次週もたくさん出演シーンがありますように!
 と祈りながら、
 さあ、ここからは読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫

  


 
       ―― モネへの招待 ――



 編者は朝日新聞出版の皆さん、
 2021年3月に発行されました。
 『瞬間を捉えようとした画家』と
 副題が付されています。

 クロード・モネ(Claude Monet)さん、
 1840年生まれ、1926年没――

 実はモネさん、
 土方歳三さんと同時代人、なんですね。

 土方さんは天保6年(1835年)の
 端午の節句(5月5日)生まれと伝えられています。

「おなじィ~じだいィ!」
「ぐるるがる!」(←訳:激動の時代!)

 19世紀中頃、
 日本は政治的に激動の時代でしたが、
 フランスもまた政治・経済・文化の点で
 激動と激変の時代を迎えていました。

 産業革命が起き、
 新たな富裕層が経済を動かし、
 アカデミーの古めかしい画風に
 飽き足りない者たちが
 行動に出る。

 モネさんもそんな一人、いえ、
 率先して旗を振ったひとり、
 と申せましょうか。

 1874年4月、
 モネさんは仲間たちとともに、
 グループ展を初開催します。

「それがァ、じだいのォまくあけェなのでスゥ!」
「がるるる!」(←訳:印象派展!)

 酷評されてしまった第1回印象派展でしたが、
 第2回、第3回……と
 回を重ねるにつれ、
 世間の風向きは、はっきり変わってゆきます。

 少しずつではあれ、
 モネさんの絵は売れ始めました。

 印象派展も第7回となった1882年には、
 人気作家に。
 翌1883年には、
 ジヴェルニーに転居。
 1886年には米国NYで印象派展が開催されて。

「うれッこォでス!」
「ぐるるがる!」(←訳:画題も発見!)

 ジヴェルニーの敷地内に
 第2のアトリエを建て、
 《睡蓮》の絵を描き始めたのは
 1897年のこと。

 このとき、
 日本では既に土方さんは世を去り、
 江戸時代は終わっていましたが、
 ジヴェルニーのモネさんの家の壁には
 多数の浮世絵が飾られてました。
 
 国は違え、言葉も違えど、
 おそらく土方さんが見たであろう
 広重さんや北斎さんの作品を、
 モネさんも目にし、
 大切にしていた――
 
 のだと思うと、
 あらためて、
 モネさんに親近感を抱いてしまいます。

「ふらんすとォ、にほんッ!」
「がるぐる!」(←訳:縁は深く!)

 水面に浮かぶ睡蓮の花、
 『印象、日の出』の朝もや、
 霧にけぶるロンドン国会議事堂、
 エトルタの海岸の荒れる波。

 ”睡蓮の画家”であり、
 ”水の画家”でもあったモネさんの生涯と、
 画風の変遷、
 日本美術とのかかわり、についても記された
 観ても読んでも楽しいこの御本は、
 アート好きさんに、
 歴史好きな活字マニアさんにも
 おすすめですよ。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
 
 
 
 
コメント
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