テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ “我が推し”を探せ? ~

2021-05-25 23:38:24 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あッつゥいィ~ッ!」
「がるる!ぐるがるぅ~?」(←訳:虎です!もう真夏ぅ~?)

 こんにちは、ネーさです。
 関東内陸部では30℃を越え、
 ひたすら水分補給に努めた一日の終わりは、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
    ―― 日華ミステリーアンソロジー ――



 編者は島田荘司さん、2021年3月に発行されました。
 著者は収録順に、
 陳浩基(ちん・こうき)さん、
 知念実希人(ちねん・みきと)さん、
 林千早(はやし・ちはや)さん、
 陸秋槎(りく・しゅうさ)さん、
 石黒順子(いしぐろ・よりこ)さん、
 小野家由佳(おのいえ・ゆか)さん、
 島田荘司(しまだ・そうじ)さん、
 『Japan and China Mystery anthologies』と
 英語題名が付されています。

「あじあァ、でスねッ!」
「ぐるるがるるるぐる!」(←訳:アジアの作家さんが共演!)

 ええ、題名からもお分かりのように、
 ここに集いましたるは、
 日本、中国大陸、香港……と、
 アジア各国で活躍するミステリ作家さんたち。

 つまりこの御本は、
 アジア世界の未来を展望する
 ミステリ作品のアンソロジーなんです、が。

「たいせつゥなのはァ~」
「がるる!」(←訳:面白さ!)
 
 国籍も年代も
 性別も作風も、
 あんまり気にしなくていいわ。

 大事なのは、
 面白さ&楽しさ!
 
 ということにして、
 私ネーさがいちばんに推したいのは、
 
 知念実希人さんの『七色のネコ』!

「ぱちぱちぱちィ~!」
「ぐっるるるる!」(←訳:待ってました!)

 先日は、
 連作ミステリ『祈りのカルテ』を
 ご紹介したしましたが、
 『七色のネコ』は
 大人気シリーズ《天久鷹央の推理カルテ》からの
 1編です。

 東京の東久留米市、
 天医会(てんいかい)総合病院の
 天久鷹央(あめく・たかお)さんは
 統括診断部の部長を務める
 優秀なドクターで……

 いえ、ある意味、
 優秀すぎるドクターで。

「おしごとォ、かわッてまス!」
「がるる!」(←訳:俯瞰的!)

 複雑な症状を呈し、
 他の科では
 診断が難しいと判断された患者さんを診察、
 その病状の裏に隠れた疾患の診断をする――
 それが統括診断部の役目です。

 名探偵顔負けの推理力で
 患者さんの真の病因を見抜いてしまうのが、
 天久ドクターの凄さであり、
 また、
 名探偵らしく
 けっこうな変人さんでもあり。

「きょうもォ、やッちまいましたでスゥ!」
「ぐっるぅっる!」(←訳:拾っちゃった!)

 天久ドクターが何を拾ったのか、
 それは作品の題名に
 さりげな~く記されています。

 ええ、はい、
 すっぱり言ってしまえば、
 ネコちゃん、ですね。

「きゃわゆいィ!」
「がるるぐる!」(←訳:短足がいい!)

 短足体型は
 マンチカンの系統だからでしょうか。

 病院の中庭で発見したその子を、
 天久ドクターは飼う気満々です。

 ただし……
 そのネコちゃんには
 或る問題が……?

「これはァ~…!」
「ぐっるるるるるる!」(←訳:放っておけないよ!)

 ハリーと名付けたネコちゃんのため、
 部下の小鳥遊(たかなし)くんをこき使い、
 問題解決に乗り出す天久ドクター。
 
 その意味ありげな笑顔からするに、
 早くも推理の答えは
 見えているような?

「ふッふッふッ♫」
「がるる♪」

 全愛猫家さんの共感を呼ぶ快作は
 読後感も格別ですが、
 収録されている7つの作品いずれも
 工夫と技巧が凝らされています。
 ミステリ好きさんも、
 アジア文学好きな方々も、
 ぜひ、手に取って
 “我が推し“な一作を探してみてくださいね~♪
 
 
 
コメント
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