テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 踊って!遊んで!鳥獣戯画の世界へ ~

2021-05-13 22:36:14 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 たけのこォ、いただきィましたでス!」
「がるる!ぐるがるる~?」(←訳:虎です!なに作ろう~?)

 こんにちは、ネーさです。
 旬のタケノコを前に、
 スープにしようか、
 炒め物がいいかなぁ、
 いや自家製メンマもいいかもねと悩みつつ、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらのアート本を、どうぞ~♪

  


 
    ―― 決定版 鳥獣戯画のすべて ――



 監修は上野憲示(うえの・けんじ)さん、
 2021年3月に発行されました。
 ちょうどいま、東京国立博物館で開催中の……
 か、開催中……開催中のはずの……!

「ネーさッ、れいせいィにィ~!」
「ぐるるるる~!」(←訳:落ち着こう~!)

 ええ、分かっています、
 分かっていますけど、
 冷静になるのは難しいわ……

 博物館のスタッフの方々も
 《鳥獣戯画》ファンの方々も、
 待ちに待っていた『鳥獣戯画のすべて展』は現在、
 緊急事態宣言による臨時休館となっています。

 国宝である《鳥獣戯画》は
 法律により公開可能な日数が限定されているので、
 このまま休館が続けば、
 展覧会は終了になってしまいそうな……。

「うわわわァ~んッ!」
「がるるるるる~!」(←訳:しくしくしく~!)

 こんな状況下で何が出来るかというと、
 TVの《鳥獣戯画》特集番組を録画したり、
 関連書籍や美術雑誌を探してみたり。

 そして、多数の関連書籍の中から、
 私ネーさが☆☆☆☆☆をつけたいのが、
 ↑こちらの『鳥獣戯画のすべて』なんです。

「びじゅあるゥ、でスねッ!」
「ぐるがる!」(←訳:視覚優先!)

 《鳥獣戯画》関連書籍の多くは、
 解説や分析をメインとするものですが、
 この御本では
 完全に図版を優先!

 各巻の名場面は拡大サイズで、
 甲・乙・丙・丁の4巻全図も
 きちんと収録されています。

 画像の精度も高いので、
 マニアなファンさんも
 きっと満足できますよ。

 また、御本の冒頭に
 監修者である上野憲示さんが
 『はじめに――監修の言葉にかえて』という
 文章を寄せておられていて、
 これが、短いながらも深くて鋭い~!

「しんはッけんッ!」
「がるる!」(←訳:新解釈!)

 上野さんいわく。

  《全巻通してあまり良い紙をつかっていない》。

 さりげない言葉ですが、
 示唆している内容は衝撃的です。

 良い紙ではない、とは、つまり。

 どの巻も、
 下絵のようなもの、
 手遊びのようなもの、だった?

 描き手さんたちは、
 本画(=完成品)にすることを
 考えていなかった?

 そもそも、
 表装もしていなかった?

「なぞがァ、いッぱいィ!」
「ぐるがるる?」(←訳:何が何やら?)

 追いかけっこに、お相撲、
 泳いだり、碁盤を囲んだり。
 動物たちも人間も、
 永遠に楽しく、
 おもしろおかしく。

 はたして会期中の開館は成るのか、
 展覧会の再開はあるのか、と
 私たちファンは
 はらはらしながら
 見守ることしか出来ませんが、
 いつか《鳥獣戯画》と相見える日が来ると信じ、
 ぜひ、一読してみてくださいね♪
 
 
コメント
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