テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 旅は、1000年を超えて ~

2021-05-23 23:39:05 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぱなそにッくゥさんッ、おめでとうゥ~!」
「がるる!ぐるるがるるるる!」(←訳:虎です!皆さんお疲れさま!)

 こんにちは、ネーさです。
 ラグビー日本選手権兼トップリーグプレーオフ決勝は、
 パナソニックが栄冠を勝ち取りました。
 そして、今季で引退の五郎丸選手、福岡選手……
 全選手さん&スタッフさんに労いの拍手を!
 新たなリーグが誕生する来季に期待しつつ、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの海外ミステリ作品を、どうぞ~♪
 
  


 
     ―― 憐れみをなす者 上・下 ――



 著者はピーター・トレメインさん、
 原著は1999年に、
 画像の日本語版は2021年2月に発行されました。
 英語原題は『AUT OF MERCY』、
 《修道女フィデルマ》シリーズの長編第8作目です。

 7世紀半ばの
 古代アイルランドを舞台とする
 世界各国で人気のミステリシリーズ、
 今回の日本語版は
 上下巻に分けられての刊行となりました。

「じゃじゃァ~んッ!」

  

 はい、↑こちらが上巻、ですね。

 西暦666年10月中旬、
 アイルランド南海岸アードモア湾から
 始まった物語は……

「あれもようゥ、なのでス!」
「ぐるがる!」(←訳:海も人も!)

 アイルランドの五王国のひとつ、モアン。

 モアン王国の王女であり、
 法廷弁護士であり、
 修道女でもあるフィデルマさんは
 巡礼の船旅に出ようとしていました。

「じゅんれいィ??」
「がるぐる?」(←訳:なぜまた?)

 とりたてて“何か”があった、
 という訳ではない、のです。

 経済的には恵まれているし、
 身分の点でも申し分ないし、
 身辺には理解者もいて、
 仕事で大ポカをやらかしたのでもなく。

 ただ、フィデルマさんは
 自分を見詰め直したくなったのでした。

 私は、このままでいいのだろうか……?

「むむゥ~んッ!」
「ぐるるるるがる!」(←訳:人類共通の疑問!)

 心の声に耳を澄ます、巡礼の旅。

 イマ風に言っちゃいますと、
 ”自分探しの旅”ですが、
 船に乗り込んだフィデルマさんが目撃したのは。

「えッ? ええええェ~ッ??」
「がるる!?!」(←訳:元カレ!?!)

 船にはフィデルマさん以外にも乗客がいて、
 それがかつての恋人となれば、
 ココロ穏やかな巡礼の旅、どころじゃありません。

 そうこうするうち、
 船内に異変が……!

「ぐぅるぅる!」(←訳:じゃじゃん!) 

  

 ええ、↑こちらが、下巻になりますよ。

 船内で異変が――
 事件が起きたなら、
 法に仕える弁護士の出番です。

 捜査の全権を
 船長さんから委ねられたフィデルマさんは、
 しかし、
 元カレの存在ゆえでしょうか、
 どうにも冷静ではいられません。

 この船で何が起きたのか、
 起ころうとしているのか、
 真相は……?

「だいこんらんのォ、にんげんもようゥ!」
「がるるるるるる!」(←訳:見極めないとね!)

 7世紀のアイルランド?
 それってもうあんまり遠過ぎて
 ファンタジーの領域だよ!

 と言いたくなりますが、
 上巻の冒頭には地図と
 歴史的背景の解説、
 巻末には訳注が掲載されています。
 下巻の巻末にも訳注と
 訳者さんのあとがきがありますので、
 焦らず、
 ゆっくりペースで
 フィデルマさんの謎解き冒険譚を
 楽しんでみてくださいね。
 西洋史好きな活字マニアさんには
 特におすすめですよ~♪
 
 

コメント
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