テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 霧の都の風が吹く ~

2022-07-03 21:57:11 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 むふふゥ! これはァ~けッさくゥでス!」

「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!マニアの世界~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 霧の都に響くヴァイオリンの音色、

 パイプをくゆらす名探偵の横顔……

 はい! 本日の読書タイムは、

 《シャーロッキアン》の皆さん大喜び!な快作をご紹介いたしますよ。

 さあ、こちらを、どうぞ~♫

  

 

 

    ―― シャーロック・ホームズの建築 ――

 

 

 文は北原尚彦(きたはら・なおひこ)さん、

 絵・図は村山隆司(むらやま・りゅうじ)さん、

 2022年2月に発行されました。

 

「あのォおやしきィもッ!」

「ぐるがるる!」(←訳:あの僧院も!)

「かいぼうゥ~しちゃおうッ!」

 

 アーサー・コナン・ドイルさんが描いた

 名探偵シャーロック・ホームズさんと

 ワトソン博士の冒険物語には、

 数多の大邸宅、お屋敷、農園、

 教会や僧院、病院といった建物が登場します。

 

 そんな建物の内部、外観、庭園の構造を、

 作品の文章を基に考察&想像してみよう!

 というのが、

 この御本のテーマ、なんですね。

 

「どのォおうちもォ、ききおぼえェ、ありまスゥ!」

「がるぐるるがるぐる!」(←訳:あのお話のあの場所!)

 

 表紙をめくって本文に飛び込めば……

 真っ先に取り上げられているのは、

 もちろん、

 『ベーカー街221B』!

 

「かいだんをォのぼるゥ~あしおとッ!」

「ぐるるるるるがる!」(←訳:依頼人さんが来た!)

 

 悩みを抱え、はたまた悪意を隠し、

 ベーカー街を訪れる依頼人さんたちが目にした

 名探偵さんの住居の間取り。

 

 暖炉はここで、窓はこっちで……

 それに、ここは“下宿“ですからね、

 キッチンとか付いていないのよね。

 

「あのひとのォ、おうちィはァ?」

「がるるぐるるるる?」(←訳:意外にこじんまり?)

 

 ホームズさんが“あの女性“と呼ぶ、

 オペラ歌手アイリーン・アドラーさんが住まうのは

 『ブライオニー・ロッジ』。

 

 庭に猛獣たちが放し飼いされている

 『ストーク・モーラン屋敷』では

 不審な事件が次々と……!

 

 お屋敷ミステリの古典にして傑作、と

 著者・北原さんも絶賛するのは、

 『ぶな屋敷』……!

 

「ふァいッ! だいすきィでスゥ!」

「ぐるがるるるる!」(←訳:極上サスペンス!)

 

 他にも、

 『バスカヴィル館』や『アビィ屋敷』、

 『ウィステリア荘』、

 『ディオゲネス・クラブ』まで

 17のケース(事件)に出てくる建築を解析し、

 スペシャルケースとして

 『スコットランド・ヤード』

 『セント・バーソロミュー病院』

 について語られたページもあり、

 巻末の『付録・謎解きの過程』では、

 “想像を深めてゆく面白さ”も

 たっぷり味わえます♪

 

 100年を超える昔むかし、

 このような世界を、空間を、

 名探偵さんたちは歩いていたのだ――と思うと、

 ただもう、感嘆するばかり……!

 

「おわッてほしくないィ~!」

「がるる~?」(←訳:続きは~?)

 

 この素晴らしい建築ガイドに、はたして

 続編はあるのでしょうか?

 モリアティ教授のオフィスや、

 ライヘンバッハ滝に近いスイスのホテル、

 『モナ・リザ』が微笑む19世紀末のルーヴル美術館は?

 

 心からの拍手とともに

 アンコール!と叫びたくなる

 シャーロッキアン諸氏必携の一冊です。

 ホームズさんのファンの方々は、

 ぜひぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

コメント
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