「こんにちわッ、テディちゃでス!
むふふゥ! これはァ~けッさくゥでス!」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!マニアの世界~!)
こんにちは、ネーさです。
霧の都に響くヴァイオリンの音色、
パイプをくゆらす名探偵の横顔……
はい! 本日の読書タイムは、
《シャーロッキアン》の皆さん大喜び!な快作をご紹介いたしますよ。
さあ、こちらを、どうぞ~♫
―― シャーロック・ホームズの建築 ――
文は北原尚彦(きたはら・なおひこ)さん、
絵・図は村山隆司(むらやま・りゅうじ)さん、
2022年2月に発行されました。
「あのォおやしきィもッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:あの僧院も!)
「かいぼうゥ~しちゃおうッ!」
アーサー・コナン・ドイルさんが描いた
名探偵シャーロック・ホームズさんと
ワトソン博士の冒険物語には、
数多の大邸宅、お屋敷、農園、
教会や僧院、病院といった建物が登場します。
そんな建物の内部、外観、庭園の構造を、
作品の文章を基に考察&想像してみよう!
というのが、
この御本のテーマ、なんですね。
「どのォおうちもォ、ききおぼえェ、ありまスゥ!」
「がるぐるるがるぐる!」(←訳:あのお話のあの場所!)
表紙をめくって本文に飛び込めば……
真っ先に取り上げられているのは、
もちろん、
『ベーカー街221B』!
「かいだんをォのぼるゥ~あしおとッ!」
「ぐるるるるるがる!」(←訳:依頼人さんが来た!)
悩みを抱え、はたまた悪意を隠し、
ベーカー街を訪れる依頼人さんたちが目にした
名探偵さんの住居の間取り。
暖炉はここで、窓はこっちで……
それに、ここは“下宿“ですからね、
キッチンとか付いていないのよね。
「あのひとのォ、おうちィはァ?」
「がるるぐるるるる?」(←訳:意外にこじんまり?)
ホームズさんが“あの女性“と呼ぶ、
オペラ歌手アイリーン・アドラーさんが住まうのは
『ブライオニー・ロッジ』。
庭に猛獣たちが放し飼いされている
『ストーク・モーラン屋敷』では
不審な事件が次々と……!
お屋敷ミステリの古典にして傑作、と
著者・北原さんも絶賛するのは、
『ぶな屋敷』……!
「ふァいッ! だいすきィでスゥ!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:極上サスペンス!)
他にも、
『バスカヴィル館』や『アビィ屋敷』、
『ウィステリア荘』、
『ディオゲネス・クラブ』まで
17のケース(事件)に出てくる建築を解析し、
スペシャルケースとして
『スコットランド・ヤード』
『セント・バーソロミュー病院』
について語られたページもあり、
巻末の『付録・謎解きの過程』では、
“想像を深めてゆく面白さ”も
たっぷり味わえます♪
100年を超える昔むかし、
このような世界を、空間を、
名探偵さんたちは歩いていたのだ――と思うと、
ただもう、感嘆するばかり……!
「おわッてほしくないィ~!」
「がるる~?」(←訳:続きは~?)
この素晴らしい建築ガイドに、はたして
続編はあるのでしょうか?
モリアティ教授のオフィスや、
ライヘンバッハ滝に近いスイスのホテル、
『モナ・リザ』が微笑む19世紀末のルーヴル美術館は?
心からの拍手とともに
アンコール!と叫びたくなる
シャーロッキアン諸氏必携の一冊です。
ホームズさんのファンの方々は、
ぜひぜひ、手に取ってみてくださいね~♪