「こんにちわッ、テディちゃでス!
むむッ? ことしはァ、かいさいィしまスかッ!」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!久しぶりだね!)
こんにちは、ネーさです。
2020年と2021年は中止となった《鈴鹿8時間耐久ロードレース》、
2022年は8月4日~7日にかけて開催予定となりました。
どうか無事に行われますように、と祈りつつ、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの歴史冒険活劇を、どうぞ~♫
―― 白銀騎士団 ――
著者は田中芳樹(たなか・よしき)さん、
2022年3月に発行されました。
『Silver Knights』と英語題名が付されています。
物語の舞台は、
名探偵ホームズさんが活躍する
ヴィクトリア朝のロンドン――ではなくて。
ヴィクトリア女王が逝去してのちの、
エドワード朝と呼ばれる時代の、
英国、ですよ。
「わわッ! じどうしゃッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:技術の進歩だ!)
1905年の英国には、
馬車は健在でしたけれど、
自動車を走らせるお金持ちも現れてきています。
そして、電話!
電報ではなく、電話で連絡を取り合うことも
始まっていました。
そんな“科学の時代”ですのに、
サー・ジョセフ・アーネスト・フィッツシモンズの
お仕事ときたら。
怪物退治?
「ふァ? このォごじせいィにィ~?」
「がるぐるっる!」(←訳:怪物退治って!)
科学技術の進歩著しい20世紀初頭に、
怪物なんて、まさか?
と思ったら。
物語の幕開けとなる短編作品
『白銀騎士団(シルバー・ナイツ)』では、
ホントのホントに“身の毛もよだつ”怪物が!
「うぎゃッ! あのォ~すがたかたちィはッ?」
「ぐるる?」(←訳:狼人間?)
銀の弾丸を篭めた拳銃を
怪物に向けるサー・ジョセフ。
助手(アシスタント)を務める
中国人の李さんと、
インド人のゴーシュさんが見守る中、
拳銃は火を吹き、
怪物に致命傷を与える銀の銃弾は
たしかに命中……
あら? おかしいわね?
命中したはずなんだけど、
怪物は倒れてませんわよ??
「へんでスゥ!」
「ぐるーるがる?」(←訳:ダメージゼロ?)
こうなったら、態勢を整え直して再挑戦です。
いったい自分は何と闘っているのか。
真の敵は、何者か。何処にいるのか――
サー・ジョセフの判断は?
「はやいとこォ、たいじィしちゃおうゥ!」
「がるぐるっるがるるるぅ!」(←訳:謝礼もらって帰りましょ!)
短編『白銀騎士団』に続いて語られるのは、
長編『白銀騎士団のささやかな冒険』です。
今度は、また別の怪物が?
ていうか、20世紀の英国って、
こ~んなに怪物だらけなの?
「ぷふふふッ♫」
「ぐるるっ♪」
”科学の時代”の到来と、
その裏側でうごめく怪物たちの脅威。
サー・ジョセフ一行の楽しいお喋り、
当時のロンドンの文化や風俗、
世界情勢も描きこまれた
著者・田中さんらしいユーモアたっぷりな展開は、
人気シリーズ《薬師寺涼子の事件簿》ファンの方々に、
おすすめですよ。
《銀河英雄伝説》ファンの方々も、
ぜひ、一読を~♫