「こんにちわッ、テディちゃでス!
わほふゥ! もしかしてェ~??」
「がるる!ぐるがるるぅる?」(←訳:虎です!星空見えちゃう?)
こんにちは、ネーさです。
天気予報が変わって、驚いたことに
明日7月7日・七夕の夜は晴れ……るかもしれない?
いやぁ~楽しみだわぁ~♪と西の空を眺めながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの写真集を、どうぞ~!
―― 写真家 白洲次郎の眼 ――
著者は牧山桂子(まきやま・かつらこ)さん、
2022年5月に発行されました。
『Jiro's eyes 1930-39』と英語題名が、
『愛機ライカで切り取った1930年代』と
日本語副題が付されています。
白洲次郎(しらす・じろう)さん(1902~1985)。
ええ、あらためて説明する必要はありませんよね。
《武相荘》の主人にして、
『従順ならざる唯一の日本人』、
実業家であり、ゴルファーであり、
この御本に於いては……
「きゃめらまんッ!」
「ぐるるがるるるる!」(←訳:世界を撮りました!)
白洲次郎さん&正子さん御夫妻が暮らした
東京都町田市の、《鶴川の家》。
現在は『旧白洲邸 武相荘』記念館となっている
建物の屋根裏で、
或る日、御夫妻の長女である著者・牧山さんは、
一冊のフォト・アルバムを発見しました。
アルバムに収められていたのは、
36枚撮り、14本分のネガ・フィルム。
「そこからァ、うまれましたでスゥ!」
「がるぐるるる!」(←訳:この写真集が!)
1931年、29歳になった次郎さんは、
長男・春正さんの誕生に喜びました。
また、この年、
英字新聞社の記者を経た後、
ケンブリッジ大学時代の友人ジョージ・セールさんとの縁で、
次郎さんはセール・フレーザー商会の
取締役に就任します。
以降、第二次世界大戦が勃発するまで、
2年に3回くらいの割合で
海外渡航を繰り返し、
日本で暮らす時間は年に4ヶ月ほどだった、
といいます。
「こすもぽりたんッ、でスねッ!」
「ぐるがる~!」(←訳:旅の日々~!)
この御本に収録されている写真は、
ちょうどその頃、
日本と英国、
フランス、スイス、ドイツなどの欧州各地、
そして米国へも行き来していた期間に
撮影されたものでしょう。
殆どは外国の風景や、
仕事仲間か友人と思われる方々のスナップショット……
次郎さん御自身と正子さんを
被写体にした作品はあまり多くはありませんが、
そこから読み取れるのは。
他人に見せるための写真ではなく、
ここにいたことを記憶しておきたい、
忘れぬよう、
フィルムに留めておきたい、
そう思って、シャッターを押した……。
「だからァ、ひっそりィ?」
「がるるるぐっるる?」(←訳:屋根裏で眠ってた?)
次郎さんが、見たもの。
目にした情景。
戦争が始まる前の、束の間の平穏。
やわらかな安らぎを湛える写真たち。
フィルムの劣化が原因してか、
ぼやけていたり、
傷が入ってしまっているものもありますけれど、
歴史好きな活字マニアさん、
カメラ好きな方々に、
おすすめの写真集です。
解説の文章も素晴らしいので、
読み逃さないでくださいね~♫