「こんにちわッ、テディちゃでス!
ごろにゃにゃァ~んッ!」
「がるる!ぐるるるるる!」(←訳:虎です!ごろごろろん!)
こんにちは、ネーさです。
猫が顔を洗ったなら、雨が降る……?
今日もどこかでニャンコたちが顔を洗ったのでしょうか、
屋根を叩く雨粒の音を聴きながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日はこちらの御本を、どうぞ~♫
―― 猫弁と幽霊屋敷 ――
著者は大山淳子(おおやま・じゅんこ)さん、
2022年5月に発行されました。
《猫弁》こと
弁護士の百瀬太郎(ももせ・たろう)さんを主人公とする
人気シリーズの最新作です。
東京・新宿の、
傾きかけたビルの1階にある
『百瀬法律事務所』では――
「おおぜいのォ、ごろにゃんッ!」
「ぐるがるるる~!」(←訳:数え切れない~!)
えーと、あっちに1尻尾、そっちに2尻尾、
こっちにも3尻尾……合計17尻尾、
つまり猫が17匹。
ここペットホテル?と錯覚しかけますが、
いえ、本当の本当に法律事務所で、
所長の百瀬さんは優秀な弁護士さんです。
ただ、お人好しなのも、本当のことで。
行き場のないニャンコを預かっていたら、
いつの間にか、17匹……。
「ところがッ?」
「がるぐるがる?」(←訳:妙に静かだね?)
強硬手段に出たのは、百瀬さんの友人である
獣医の 柳まこと さん。
ここは猫密度が高過ぎる!
と、猫を引き取ってくれる人を探すべく、
《にんにゃんお見合いパーティー》へと
ニャンズを連れていってしまったのでした。
という次第で、
猫たちのいない事務所はいつもより
広々としていて、静かで。
「ふァ~…でもォ、しずかァすぎてェ~…」
「ぐっるがるるるるる~…」(←訳:却って落ち着かない~…)
いえ、静寂な空間に戸惑っている暇はありません。
依頼人さんがやって来て、
ただいま百瀬さんと面談中です。
この依頼人さんという御方がまた、
ちょっと変わっていて……
幽霊屋敷の持ち主?
「うぎゃぎゃッ! やめてェ~!」
「がるるるぐるるるるるがる!」(←訳:そんなの持ちたくないよう!)
知らないうちに
親から不動産を受け継いでいた依頼人さん。
結果として、
管理が行き届かなくなったその家屋は、
幽霊屋敷だ!と
近隣やSNS上で有名になってしまったのです。
区役所からの通達などもあり、
問題解決に乗り出した依頼人さんですが、
幽霊屋敷をなんとかする、って……
う~ん、どうしたらいいんでしょう?
「せんせいィ、でばんッでスよゥ~!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:先ずは検分から!)
幽霊屋敷の実地検分に向かう百瀬さん。
その一方で、
里親探しに参加したニャンズの身の上に迫る
かつてない危機……!
幽霊屋敷や
新たな飼い主を見つけるパーティー、
依頼人さんの抱える過去、と
関係なさそうないくつもの出来事が
やがて渦となって収斂してゆく長編ミステリは
ミステリ好きさん&愛猫家さんに
おすすめですよ。
連休の読書タイムに、
ぜひ、一読してみてくださいね~♪