テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ニャンコたちの輪舞とフーガ ~

2022-07-15 21:30:27 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ごろにゃにゃァ~んッ!」

「がるる!ぐるるるるる!」(←訳:虎です!ごろごろろん!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 猫が顔を洗ったなら、雨が降る……?

 今日もどこかでニャンコたちが顔を洗ったのでしょうか、

 屋根を叩く雨粒の音を聴きながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日はこちらの御本を、どうぞ~♫

  

 

 

       ―― 猫弁と幽霊屋敷 ――

 

 

 著者は大山淳子(おおやま・じゅんこ)さん、

 2022年5月に発行されました。

 《猫弁》こと

 弁護士の百瀬太郎(ももせ・たろう)さんを主人公とする

 人気シリーズの最新作です。

 

 東京・新宿の、

 傾きかけたビルの1階にある

 『百瀬法律事務所』では――

 

「おおぜいのォ、ごろにゃんッ!」

「ぐるがるるる~!」(←訳:数え切れない~!)

 

 えーと、あっちに1尻尾、そっちに2尻尾、

 こっちにも3尻尾……合計17尻尾、

 つまり猫が17匹。

 

 ここペットホテル?と錯覚しかけますが、

 いえ、本当の本当に法律事務所で、

 所長の百瀬さんは優秀な弁護士さんです。

 ただ、お人好しなのも、本当のことで。

 

 行き場のないニャンコを預かっていたら、

 いつの間にか、17匹……。

 

「ところがッ?」

「がるぐるがる?」(←訳:妙に静かだね?)

 

 強硬手段に出たのは、百瀬さんの友人である

 獣医の 柳まこと さん。

 

 ここは猫密度が高過ぎる!

 と、猫を引き取ってくれる人を探すべく、

 《にんにゃんお見合いパーティー》へと

 ニャンズを連れていってしまったのでした。

 

 という次第で、

 猫たちのいない事務所はいつもより

 広々としていて、静かで。

 

「ふァ~…でもォ、しずかァすぎてェ~…」

「ぐっるがるるるるる~…」(←訳:却って落ち着かない~…)

 

 いえ、静寂な空間に戸惑っている暇はありません。

 依頼人さんがやって来て、

 ただいま百瀬さんと面談中です。

 この依頼人さんという御方がまた、

 ちょっと変わっていて……

 

 幽霊屋敷の持ち主?

 

「うぎゃぎゃッ! やめてェ~!」

「がるるるぐるるるるるがる!」(←訳:そんなの持ちたくないよう!)

 

 知らないうちに

 親から不動産を受け継いでいた依頼人さん。

 

 結果として、

 管理が行き届かなくなったその家屋は、

 幽霊屋敷だ!と

 近隣やSNS上で有名になってしまったのです。

 

 区役所からの通達などもあり、

 問題解決に乗り出した依頼人さんですが、

 幽霊屋敷をなんとかする、って……

 う~ん、どうしたらいいんでしょう?

 

「せんせいィ、でばんッでスよゥ~!」

「ぐるるがるぐる!」(←訳:先ずは検分から!)

 

 幽霊屋敷の実地検分に向かう百瀬さん。

 その一方で、

 里親探しに参加したニャンズの身の上に迫る

 かつてない危機……!

 

 幽霊屋敷や

 新たな飼い主を見つけるパーティー、

 依頼人さんの抱える過去、と

 関係なさそうないくつもの出来事が

 やがて渦となって収斂してゆく長編ミステリは

 ミステリ好きさん&愛猫家さんに

 おすすめですよ。

 連休の読書タイムに、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

 

コメント
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