テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ その時、何が起きたのか ~

2022-07-14 21:29:33 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ううゥ~むゥ! まんげつゥなのにィ~…」

「がるる!ぐるる~…」(←訳:虎です!雨雲が~…)

 

 こんにちは、ネーさです。

 7月13日~14日の満月は今年最大のスーパームーン!

 雨雲のはるか上方をゆく

 まぁるいお月さまを想い描きながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

   ―― 大惨事(カタストロフィ)の人類史 ――

 

 

 著者はニーアル・ファーガソンさん、

 原著は2021年に、

 画像の日本語版は2022年6月に発行されました。

 英語原題は『DOOM THE POLITICS OF CATASTROPHE』、

 “世界で最も著名な歴史家“と評される著者さんの最新刊です。

 

「ずッしりィ~でスゥ!」

「ぐるぅるがる!」(←訳:ヘヴィな大作!)

 

 人類を《存亡の危機》に、

 《破滅》に追い込むものとは、

 いったい何なのか――

 

 この重要な命題に答えるかのように、

 御本冒頭の

 『日本語版刊行に寄せて』(2022年3月記述)に於いて

 著者・ファーガソンさんは

 ロシアのウクライナ侵略に言及し、

 憂慮しています。

 

 戦争がどれほど大きくなり、

 どれほど長引くかは知りようがない――

 

「ふゥ~…いまもォまだァ~…」

「がるるぐるるる~…」(←訳:出口は見えない~…)

 

 現在進行形の《惨事》と、

 かつて人類に襲いかかった数知れぬ《惨事》。

 

 本文で取り上げられるのは、

 地震や津波による巨大な被害、

 火山の噴火が引き起こす地球規模の災害、

 飛行機や宇宙船の墜落事故、

 船舶の沈没、

 食糧不足を端とする飢饉、

 原子力発電所の事故、

 ダムの決壊による洪水・水害など、

 ありとあらゆる《惨事》ですが、

 やはり、

 “これを避けては通れない”のは。

 

 コロナパンデミック。

 

「いつまでェ~つづくゥ?」

「ぐるっるがるるるぅ!」(←訳:終わって欲しいよぅ!)

 

 まだ終わっていない惨事の歴史を書くのは、

 見たところ不可能だ、

 と前置きしつつも、

 ファーガソンさんは情報の収集と分析を止めません。

 

 “それ“は、いつ始まったのか。

 封じ込める機会を逸してしまった理由は。

 コロナの正体とその危険性とは。

 過去に人類を襲った幾多の疫病と、

 今回のパンデミックに違いはあるのか。

 各国の対処法への評価は。

 

 そして、

 病魔はどんな爪痕を

 私たちの上に残してゆくのか……。

 

「かなしいィできごとはァ、もうゥいらないィでス!」

「がるるるぐるる!」(←訳:どこかに希望を!)

 

 有名な絵画作品、

 SFやディストピア小説を引用しつつ、

 ファーガソンさんが描き、掘り起こす

 《惨事》の残像と、現在図。

 

 重厚なノンフィクション作品は、

 内容も充分以上に重量級です。

 全活字マニアさんの皆さま、ぜひ~♪

 

 

コメント
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