「こんにちわッ、テディちゃでス!
おおきなァ、すくりィ~んッ!」
「がるる!ぐるがーるる!」(←訳:虎です!響くテーマ曲!)
こんにちは、ネーさです。
7月も半ばを過ぎると、夏休み映画が続々公開!
来週は『キングダム2』や《ジュラシック》シリーズ新作も!
そこで本日の読書タイムは、
映画をテーマにしたこちらの御本を、さあ、どうぞ~♪
―― 轟く ――
著者は小林淳(こばやし・あつし)さん、
2022年5月に発行されました。
『東宝空想特撮映画 1954-1984』
と副題が付されています。
はい! 《空想特撮映画》と聞いただけで、
心拍数が上がっちゃいますね。
「かいじゅうゥはァ、にほんえいがのォ~あいどるゥ!」
「ぐるるがるるぐるるる!」(←訳:いまや世界のアイドル!)
海外でも通用するという単語、KAIJU。
ただし、この御本では、
KAIJUの王たるゴジラくんは登場せず、
ゴジラ作品以外の《空想特撮映画》――
『透明人間』(1954年)から
『さよならジュピター』(1984年)
までが取り上げられています。
「ごじらァくんはァ、もうッ!」
「がるぐるるる!」(←訳:別枠なんだね!)
著者・小林さんは、
1954年を始まりとして、
30年の間に制作&公開された東宝《空想特撮映画》の
監督・特技監督・音楽・脚本などスタッフ名、
主な出演者と粗筋を紹介し、
映画が公開された当時の社会状況までも
解説の中に組み込んでゆきます。
たとえば……
『モスラ』(1961年)。
監督は本多猪四郎さん、特技監督は円谷英二さん、
音楽は古関裕市さん。
ゴジラ、ラドンに続く
東宝怪獣のスターがこの作品で爆誕!となった訳ですが……
1961年(昭和33年)あたりから
映画人口の減少が明らかになり始めていました。
それでも、
“アメリカのコロンビア・ピクチャーズと提携!”
“世界同時公開!”
を掲げての『モスラ』上映は、
古関さんの素晴らしい楽曲に彩られながら、
《怪獣映画》を大娯楽映画へ、
老若男女が気楽に楽しめる
エンターテインメント映画への昇格を成し遂げた、
と小林さんは解析します。
「もすらがァあばれるゥばめんもォ~」
「ぐるがるるるぐっるがるる!」(←訳:円谷特撮史上トップクラス!)
『モスラ』伝説はまだ終わりません。
2021年には、
“幻”とされていた序曲つき『モスラ』が
4Kデジタルリマスター化されて上映に到ったことを
小林さんは抑えた筆致で熱く記します。
これが、古関裕而さんの音楽世界に包まれた
唯一の《空想特撮映画》であると。
「ぶらぼォ~!」
「がるるるる!」(←訳:観てみたい!)
『空の大怪獣 ラドン』(1956年)、
『怪談』(1965年)、
『クレージーだよ 奇想天外』(1966年)、
『日本沈没』(1973年)、
『火の鳥』(1978年)……
数多の作品に刻まれた
“映画人“さんの思いと、功績。
20世紀後半の日本映画が好き!
怪獣も!特撮も!SFも好き!
という映像マニアさんに
激おすすめの一冊です。
著者・小林さんに労いの拍手を送りつつ、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫