「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
ぽかぽかのォ、しゅくじつゥ~でスよッ!」
「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!小夏日和~!)
こんにちは、ネーさです。
青天快晴で気温は夏日?となった《文化の日》ですね。
熱中症にならぬよう気を付けながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの新書作品を、どうぞ~♪
―― 恋愛の日本史 ――
著者は本郷和人(ほんぼう・かずと)さん、
2023年7月に発行されました。
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の放送時に、
日本中世史のプロフェッショナル解説者として
すっかり有名になった本郷さんが新たに送り出してきたのは、
日本史と《恋愛》の係わり……?
「むむむゥ! それこそォ、なぞッ!」
「ぐるるがるるるぅ!」(←訳:永遠のミステリィ!)
数式や法則では割り切れない永遠の謎、《恋愛》――
この御本では、
第一章『日本は本当に性に大らかなのか?』
第二章『源氏物語の時代』
第三章『中世の男と女』
第四章『戦国武将の性愛』
第五章『江戸時代は《男尊女卑》社会か?』
と、5つの章に分けて
日本史に刻まれた”恋愛ネタ”を取り上げてゆきますが。
なんといっても、
著者・本郷さんの筆がいっちばん活き活きしているのは、
来年の大河ドラマ『光る君へ』とリンクする
第二章の『源氏物語の時代』……?
「うふふふゥ!」
「がるるぅ!」
21世紀の現代にも多大な影響を及ぼす
『源氏物語』とは、
どのような物語なのか。
作者である紫式部さんとは、
どのような人物なのか。
光源氏さんの恋愛遍歴に一応触れつつも、
本郷さんが注目するのは、
紫式部さんの教養の深さ。
紫式部さんの父・藤原為時さんは、
官僚であり、漢詩人さんでもありました。
このお父さんから紫式部さんは、
古典を勉強して文章を書くこと、
朝廷が定めた律令を学ぶこと、
論語など中国の哲学や文学を学ぶこと、
計算や算数などの算法に通ずること等の、
当時の貴族の基礎教養を授けられています。
男性貴族なら珍しくもない、
しかし、貴族の女子にとっては異例の、
博識と、知力。
やがて、
左大臣・藤原道長さんが『源氏物語』のファンになったことから、
紫式部さんは中宮・彰子さんの女房兼家庭教師に
スカウトされて。
「ほんもののォ、きゅうちゅうゥ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:本物の殿上人!)
気付けば、いつの間にか、創作者の自分自身が
物語の世界の只中にいる。
紫式部さんの胸の内に
どのような想いが生まれたのか、
お尋ねしてみたいものですね。
おっと、話がだいぶ『源氏』ばかりに偏ってしまいましたが、
本郷さんは、和泉式部さん、在原業平さん、
鎌倉の北条一族や巴御前の恋愛エピソードにも触れていますよ。
「よしときィさァ~んッ!」
「がるるるるぐるがる!」(←訳:なつかしの執権どの!)
恋愛という遠眼鏡で望み見る、
日本史の山河。
《文化の日》におすすめの歴史ノンフィクション作品です。
大河ドラマファンの方々は、予習のためにも、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪