テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 今夜も猫たちは ~

2023-11-27 22:08:08 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ぷふふッ! ひでたださんがァ~おもしろいィ~!」

「がるる!ぐるがるる!」(←訳:虎です!斬新かもね!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 大河ドラマ『どうする家康』第44回は、

 徳川秀忠さんの造型に感心いたしましたよ。

 多くの小説や映像作品で冴えない二代目と揶揄されてきた彼を、

 平凡がいいのさ!と肯定的に描くとは……!

 なるほどなぁ、と頷きながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 夜廻り猫 10 ――

 

 

 著者は深谷かほる(ふかや・かほる)さん、

 2023年11月に発行されました。

 今年はアニメ化されてNHKで放送されちゃったりして♫

 ますます好調のシリーズ第10巻です。

 

「どォ~んとォ、きましたでスゥ!」

「ぐるるるがるるる!」(←訳:重量級のアイツが!)

 

 この第10巻では、

 御本の巻頭にはカラーページの短編が、

 そして本文のモノクロページには

 8コマを基本とする作品が収録されていますが。

 

 本文冒頭の、第808話~第815話『お兄さんと犬と猫』が

 連作スタイルになっていて、

 インパクト大!です。

 

 主人公のはずの《夜廻り猫》こと遠藤平蔵さんも

 ぐいぐい脇に押しのけてしまう、

 愛嬌たっぷりでパワフルな乱入者さんは、あら、まあ、

 

 セント・バーナード犬?

 

「わんこッ??」

「がぅるるるぐるがるるるぐる?」(←訳:ニャンコの本でワンコが主役?)

 

 アパートで一人暮らしをする青年・アオイくんは、

 “犬に好かれる体質“の持ち主です。

 

 子どもの頃のこと、

 公園や道端で犬に出くわすと、

 なぜか、あとをついてくる……

 尻尾をフリフリしながら、ついてくる……

 窓の外で、僕を待ってオスワリしている……。

 

 ワンコと引き合う、

 そんな特異体質が、一人暮らしを始めた今も

 いかんなく発揮されました。

 

 ええ、見つけてしまったのです。

 段ボール箱に入れられ、

 捨てられていた仔犬を。

 

「わほッ♪ むくむくゥ~!」

「ぐるがるるる~」(←訳:よく寝てるね~)

 

 犬。飼いたいんだ、本当は。

 親に禁止されて、でも本当は飼いたかった。

 いまだって、アパートがペット禁止じゃなかったら……

 

 いや、大家さんに頼んでみようか。

 俺が飼うことはムリだとしても、

 飼ってくれるひとを見つけるまで

 一時的に預かることを、なんとか許してくださいと。

 

「おにいさんッ、えらいィ!」

「がるっるるぐるる!」(←訳:良かったねワンコ!)

 

 ここまではね、良かった、んですけどね。

 病院でワンコを診てもらったら、

 お医者さんは言ったんです。

 

 セント・バーナードだね。

 大きくなるよ。

 

「……なりまスねェ~」

「ぐるるる~」(←訳:なるよね~)

 

 アオイくん、慌てて調べ、知りました。

 セント・バーナード犬の成犬は、体重80キロを超えること。

 散歩は朝晩、1時間以上すること。

 大型のケージやベッドが必要で、飼育費は月に4.5万円。

 そして……

 寿命は、8年から10年。

 

   8年! 短すぎやしないか!

   ……探す!

   こいつの安住地、すごくいいとこを!

 

 と、新たに決意を固めるアオイくんですが、

 ネットで里親さんを募集しても、

 反応は無く。

 

 はたして、

 ワンコを散歩させながら、

 夜道を行くアオイくんの選択は――

 

「むむむゥ、むずかしィ~…!」

「がるるぅ~!」(←訳:悩むよぅ~!)

 

 そっと涙を流すすべてのひとに、生きものに、

 あたたかく寄り添う《夜廻り猫》平蔵さんと

 小猫の十郎くん。

 

 彼らが見守る“ワンコとヒトの物語”は、

 いったい何処へ流れ着くのか。

 涙も笑いもたっぷり染み込んだ一冊を、

 皆さま、ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

コメント
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