「こんにちわッ、テディちゃでス!
ぷふふッ! ひでたださんがァ~おもしろいィ~!」
「がるる!ぐるがるる!」(←訳:虎です!斬新かもね!)
こんにちは、ネーさです。
大河ドラマ『どうする家康』第44回は、
徳川秀忠さんの造型に感心いたしましたよ。
多くの小説や映像作品で冴えない二代目と揶揄されてきた彼を、
平凡がいいのさ!と肯定的に描くとは……!
なるほどなぁ、と頷きながら、
さあ、本日の読書タイムは、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪
―― 夜廻り猫 10 ――
著者は深谷かほる(ふかや・かほる)さん、
2023年11月に発行されました。
今年はアニメ化されてNHKで放送されちゃったりして♫
ますます好調のシリーズ第10巻です。
「どォ~んとォ、きましたでスゥ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:重量級のアイツが!)
この第10巻では、
御本の巻頭にはカラーページの短編が、
そして本文のモノクロページには
8コマを基本とする作品が収録されていますが。
本文冒頭の、第808話~第815話『お兄さんと犬と猫』が
連作スタイルになっていて、
インパクト大!です。
主人公のはずの《夜廻り猫》こと遠藤平蔵さんも
ぐいぐい脇に押しのけてしまう、
愛嬌たっぷりでパワフルな乱入者さんは、あら、まあ、
セント・バーナード犬?
「わんこッ??」
「がぅるるるぐるがるるるぐる?」(←訳:ニャンコの本でワンコが主役?)
アパートで一人暮らしをする青年・アオイくんは、
“犬に好かれる体質“の持ち主です。
子どもの頃のこと、
公園や道端で犬に出くわすと、
なぜか、あとをついてくる……
尻尾をフリフリしながら、ついてくる……
窓の外で、僕を待ってオスワリしている……。
ワンコと引き合う、
そんな特異体質が、一人暮らしを始めた今も
いかんなく発揮されました。
ええ、見つけてしまったのです。
段ボール箱に入れられ、
捨てられていた仔犬を。
「わほッ♪ むくむくゥ~!」
「ぐるがるるる~」(←訳:よく寝てるね~)
犬。飼いたいんだ、本当は。
親に禁止されて、でも本当は飼いたかった。
いまだって、アパートがペット禁止じゃなかったら……
いや、大家さんに頼んでみようか。
俺が飼うことはムリだとしても、
飼ってくれるひとを見つけるまで
一時的に預かることを、なんとか許してくださいと。
「おにいさんッ、えらいィ!」
「がるっるるぐるる!」(←訳:良かったねワンコ!)
ここまではね、良かった、んですけどね。
病院でワンコを診てもらったら、
お医者さんは言ったんです。
セント・バーナードだね。
大きくなるよ。
「……なりまスねェ~」
「ぐるるる~」(←訳:なるよね~)
アオイくん、慌てて調べ、知りました。
セント・バーナード犬の成犬は、体重80キロを超えること。
散歩は朝晩、1時間以上すること。
大型のケージやベッドが必要で、飼育費は月に4.5万円。
そして……
寿命は、8年から10年。
8年! 短すぎやしないか!
……探す!
こいつの安住地、すごくいいとこを!
と、新たに決意を固めるアオイくんですが、
ネットで里親さんを募集しても、
反応は無く。
はたして、
ワンコを散歩させながら、
夜道を行くアオイくんの選択は――
「むむむゥ、むずかしィ~…!」
「がるるぅ~!」(←訳:悩むよぅ~!)
そっと涙を流すすべてのひとに、生きものに、
あたたかく寄り添う《夜廻り猫》平蔵さんと
小猫の十郎くん。
彼らが見守る“ワンコとヒトの物語”は、
いったい何処へ流れ着くのか。
涙も笑いもたっぷり染み込んだ一冊を、
皆さま、ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪