テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 色から一歩を。 ~

2023-11-05 22:08:13 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 けッせんッ! せきがはらァ~!」

「がるる!ぐるるがるるるる!」(←訳:虎です!今回は西軍勝利で!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 大河ドラマ『どうする家康』では、天下分け目の合戦の火蓋が!

 もしもここで、西軍が勝ってしまったら物語は……?

 などとSF的妄想にニヤつきながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 粋な色 野暮な色 ――

 

 

 著者は坂井希久子(さかい・きくこ)さん、

 2023年9月に発行されました。

 《江戸彩り見立て帖》シリーズの第3作です。

 

「わほゥ! おあやさァ~んッ!」

「ぐるるるるが~る!」(←訳:お久しぶりで~す!)

 

 主人公の彩(あや)さんが、

 第1作『色にいでにけり』で登場した時は、

 腕の良い摺師だった父が火事のために失明し、

 仕事場と仕事を失って、

 娘の彩さんも縁談話を失くして、と

 “失“尽くしのどん底状態でした。

 

 そんなどん底に光が差したのは、

 お彩さんの見立てのチカラが、きっかけで。

 

「いがいなァ~ちからッ!」

「がるるるるぐるっる?」(←訳:ありそうでなかった?)

 

 それは、

 現代で謂う、カラーコーディネート。

 

   この色をまとえば、

   肌の色にもよく映えて、

   目鼻立ちがくっきりするし、

   帯にはこの色を合わせれば

   全体がしゃっきりして、若々しくなる。

 

   こちらの色は、ああ、似合わない……

   顔色がくすんでしまうし、

   手持ちの帯の色との相性も悪い。

   それよりは、あちらの方が。

 

 というような、色を見立てるチカラ=センスを

 お彩さんは備えていたんです。

 

「ならばァ、さッそくゥ!」

「ぐっるぅるるる!」(←訳:使っちゃおうぜ!)

 

 呉服店『塚田屋』さんは、

 京から江戸へ進出してきたばかり。

 お店をもっと繁盛させようと、

 お彩さんは『塚田屋』店内で

 色見立てをすることになりました。

 

 つまりは、

 反物をお買い上げしてくれたお客さんに

 カラーコーディネートを提案するサービス、

 といったところで、

 けっこう好評なんですよ。

 

「ふうゥ、まいちにィ~いそがしィ!」

「がるるぐるるがるる~!」(←訳:そこに年末もプラス~!)

 

 『塚田屋』さんが、いえ、お江戸のあらゆるお店が、

 忙しさにキリキリ舞いし始める年の瀬。

 お彩さんは新しいミッションに取り組む羽目になって、

 眉間にシワを刻んでいます。それは、

 

   色を、売り出す。

 

 或る色を、

 これが最新の流行色!

 と、売り出さなくてはならないんです。

 

 大いに売り出して、

 それにお客さんが乗ってくれればOK!ですけれど、

 はたしてそう上手くゆく、んでしょうか。

 何か工夫が、

 特別な工夫が、要るのでは……?

 

「かんがえェ~なくちゃッ!」

「ぐるるるがるるぅるる!」(←訳:ナイスなアイディアを!)

 

 カラーコーディネーターに加えて、

 お彩さん、宣伝&広報のお仕事にも?

 

 どうか上首尾に行きますように、と

 お彩さんの健闘を祈りたくなる

 時代小説/お仕事小説は、

 歴史好きな活字マニアさんに、

 着物好きな方々にもおすすめです。

 書店さんの文庫コーナーで、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 

コメント
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