テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 騒と乱の、森の生活 ~

2023-11-20 22:08:07 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あううゥ、こへいたさァ~んッ!」

「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!平八郎さん~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 大河ドラマ『どうする家康』第44話で、

 榊原康政さんと本田忠勝さんが退場の時を迎えました。

 元気な平平コンビがいなくなるのは寂しいものですが、

 さあ、読書タイムで気持ちを立て直しますよ。

 本日は、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― 狐には向かない職業 ――

 

 

 著者はジュノー・ブラックさん、

 原著は2015年に、日本語版は2023年9月に発行されました。

 英語原題は『SHADY HOLLOW』、

 冒頭の『プロローグ』で

 “はるか北の果て……“と紹介されるシェイディ・ホロウ村に暮らす

 動物たちの物語です。

 

「ぜんいんッ、どうぶつゥ~でス!」

「ぐるるがるるるぐるるるがるる!」(←訳:クマやキツネやカラスにヒツジ!)

 

 多種多様な動物たちが、

 シェイディ・ホロウ村では“共存“しています。

 

 アイツを今日のランチにしよう!

 今夜の御馳走はヤツらさ!

 なんて野蛮ことは、人間の世界に任せておいて、

 のどかな村で人気なのは……ゴシップ?

 

「ききみみィ、たてちゃおうゥ!」

「がるるるぐ~るるる!」(←訳:うわさ話だ~い好き!)

 

 季節は8月末の晩夏、

 ハチドリのグラディス・ハニーサックルさんは、

 森で見つけてしまいました。

 ヒキガエルの、オットー・ズンフさんの死体を。

 

 村で唯一の新聞社《シェイディ・ホロウ・ヘラルド》に

 勤務するグラディスさん、

 大ニュースだわ!と躍り上がるより前に、

 動揺して、平常心を失います。

 

 なので、新聞社のオフィスに到着後、

 キツネのヴェラ・ヴィクセンさんに様子を不審がられ、

 問い質されたグラディスさんは

 喋ってしまったのでした。

 

「はやくゥ~けいさつへッ!」

「ぐるがるるぅ!」(←訳:通報しましょ!)

 

 通報は、ええ、します、

 しますよ、もちろん。

 ただし、現場をちょいっと覗いて、

 写真を撮ってからね。

 

 と、ちゃっかり派のキツネのヴェラさんは、

 記者としてのお仕事を済ませてのち、

 警察署へ向かいました。

 

 通報後も、さりげなくクマのミード署長や

 ヒグマのブラウン副署長につきまとい、

 事態の推移を見守っているうち。

 

「たかまるゥ~ふあんッ!」

「がるるぐるる……?」(←訳:もしやこれは……?)

 

 事故ではなく、事件?

 

 カラスの古書店主レノーラ・リーさんの協力を得て、

 ヴェラさんは本格的に調査、

 あら失礼、”取材“に乗り出します。

 すると――

 

「ふァいッ、そこまででスゥ~!」

「ぐるるるがる~!」(←訳:ネタバレ禁止~!)

 

 コミカルな描写と、

 シニカルな笑いと、

 徐々にハードボイルド度を増してゆく

 記者ヴェラさんの“取材“力。

 はたしてヴェラさんは、村の動物たちは、

 平和な日々を取り戻すことが出来るのか。

 

 ミステリ好きな活字マニアさんは、

 動物ものぉ?

 アニメじゃないんだから~などと食わず嫌いせず、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね。

 読みながらふと気付けば、

 シェイディ・ホロウ村とキツネ記者さんに

 すっかり肩入れしちゃってますよ~♪

 

 

コメント
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