「こんにちわッ、テディちゃでス!
りッとうゥ~でスよゥ~!」
「がるる!ぐるるるがるる~?」(←訳:虎です!明日から寒そう~?)
こんにちは、ネーさです。
2023年の立冬は、今日11月8日ですね。
椿の花が開き、冬らしく気温が下がりはじめる頃……
そんな日の読書タイムは、
さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 近世やまと絵50選 ――
編者は東京国立博物館の皆さん、2023年9月に発行されました。
『50Masterpieces of Edo-period Painting』と英語題名が、
『東京国立博物館所蔵 江戸絵画の名品』
と日本語副題が付されています。
現在(2023年10月11日~12月3日)、
東京国立博物館で開催されている
特別展『やまと絵―受け継がれる王朝の美―』の
関連書籍、と御紹介すべきでしょうか。
「……でてェるんでスゥ!」
「ぐるがるるるるる!」(←訳:あのウサギたちが!)
《やまと絵》とは、
(ものすごく簡略に言ってしまいますと)
平安時代以降に発達した
日本風の絵画、を指すものです。
その代表例として、
東京国立博物館の『やまと絵』展で展示されているのは、
国宝の『源氏物語絵巻』『信貴山縁起絵巻』、
重要文化財の『紫式部日記絵巻断簡』『百鬼夜行絵巻』
といった日本文化史上の超名品ばかり。
そして、み~んな大好きなウサギのあれ――
『鳥獣戯画』も出展されているんですね。
「かえるさァ~んッ!」
「がるるるるる!」(←訳:キツネさんも!)
はいはい、落ち着いてくださいな。
『鳥獣戯画』全4巻中の大々人気巻『甲巻』の展示は
残念ながらもう終了してしまいました。
現在展示されているのは『丙巻』(~11月19日まで)、
その後は『丁巻』(11月21日~12月3日)の展示が予定されていますよ。
この御本では、
『鳥獣戯画』の紹介&解説は収録されていませんが、
Ⅰ『やまと絵の系譜―四季の景物、名所の情景―』
Ⅱ『近世やまと絵の担い手たち』
Ⅲ『近世やまと絵と宮廷』
と3つのパートに分けて、
東京国立博物館が収蔵する
《やまと絵》50作品が取り上げられています。
その中で、
私ネーさが泣きそうになったのは、
長谷川久蔵さん筆『大原御幸図屏風(おおはらごこうずびょうぶ)』。
「あづちィももやまッ?」
「ぐるるがるるる!」(←訳:黄金の六曲一隻!)
久蔵(はせがわ・きゅうぞう)さんの父は、
長谷川等伯(はせがわ・とうはく)さん(1539~1610)。
久蔵さんは、等伯さんの長男として、
長谷川派の次代のリーダーとして、
周囲の期待を一身に担う存在でした。
しかし、文禄6(1593)年、26歳の若さで急逝……
その久蔵さんが遺した作品が、
東京国立博物館で大切に保管されていて、
こうして書物に掲載され、
《やまと絵》の名品であると認められているなんて、
なんだか胸が熱くなります。
「もしィ、できるゥならァ~」
「がるるるぐるるるるがるるる!」(←訳:いますぐ久蔵さんに教えたい!)
「あいされてるぞォ~!!」
特別展《やまと絵》は12月3日まで、
土日祝のみ事前予約制で(←ここ注意!)
絶賛開催中!
(期間中、展示替えがあります。
詳細は公式HPをご参照くださいな)
上野へお出掛けできない御方は、
ぜひ、書物で《やまと絵》を楽しんでみてくださいね~♪