テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 書物で《やまと絵》の世界へ ~

2023-11-08 22:08:20 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス! 

 りッとうゥ~でスよゥ~!」

「がるる!ぐるるるがるる~?」(←訳:虎です!明日から寒そう~?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 2023年の立冬は、今日11月8日ですね。

 椿の花が開き、冬らしく気温が下がりはじめる頃……

 そんな日の読書タイムは、

 さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 近世やまと絵50選 ――

 

 

 編者は東京国立博物館の皆さん、2023年9月に発行されました。

 『50Masterpieces of Edo-period Painting』と英語題名が、

 『東京国立博物館所蔵 江戸絵画の名品』

 と日本語副題が付されています。

 

 現在(2023年10月11日~12月3日)、

 東京国立博物館で開催されている

 特別展『やまと絵―受け継がれる王朝の美―』の

 関連書籍、と御紹介すべきでしょうか。

 

「……でてェるんでスゥ!」

「ぐるがるるるるる!」(←訳:あのウサギたちが!)

 

 《やまと絵》とは、

 (ものすごく簡略に言ってしまいますと)

 平安時代以降に発達した

 日本風の絵画、を指すものです。

 

 その代表例として、

 東京国立博物館の『やまと絵』展で展示されているのは、

 国宝の『源氏物語絵巻』『信貴山縁起絵巻』、

 重要文化財の『紫式部日記絵巻断簡』『百鬼夜行絵巻』

 といった日本文化史上の超名品ばかり。

 

 そして、み~んな大好きなウサギのあれ――

 『鳥獣戯画』も出展されているんですね。

 

「かえるさァ~んッ!」

「がるるるるる!」(←訳:キツネさんも!)

 

 はいはい、落ち着いてくださいな。

 『鳥獣戯画』全4巻中の大々人気巻『甲巻』の展示は

 残念ながらもう終了してしまいました。

 現在展示されているのは『丙巻』(~11月19日まで)、

 その後は『丁巻』(11月21日~12月3日)の展示が予定されていますよ。

 

 この御本では、

 『鳥獣戯画』の紹介&解説は収録されていませんが、

 Ⅰ『やまと絵の系譜―四季の景物、名所の情景―』

 Ⅱ『近世やまと絵の担い手たち』

 Ⅲ『近世やまと絵と宮廷』

 と3つのパートに分けて、

 東京国立博物館が収蔵する

 《やまと絵》50作品が取り上げられています。

 

 その中で、

 私ネーさが泣きそうになったのは、

 

 長谷川久蔵さん筆『大原御幸図屏風(おおはらごこうずびょうぶ)』。

 

「あづちィももやまッ?」

「ぐるるがるるる!」(←訳:黄金の六曲一隻!)

 

 久蔵(はせがわ・きゅうぞう)さんの父は、

 長谷川等伯(はせがわ・とうはく)さん(1539~1610)。

 

 久蔵さんは、等伯さんの長男として、

 長谷川派の次代のリーダーとして、

 周囲の期待を一身に担う存在でした。

 しかし、文禄6(1593)年、26歳の若さで急逝……

 

 その久蔵さんが遺した作品が、

 東京国立博物館で大切に保管されていて、

 こうして書物に掲載され、

 《やまと絵》の名品であると認められているなんて、

 なんだか胸が熱くなります。

 

「もしィ、できるゥならァ~」

「がるるるぐるるるるがるるる!」(←訳:いますぐ久蔵さんに教えたい!)

「あいされてるぞォ~!!」

 

 特別展《やまと絵》は12月3日まで、

 土日祝のみ事前予約制で(←ここ注意!)

 絶賛開催中!

 (期間中、展示替えがあります。

  詳細は公式HPをご参照くださいな)

 

 上野へお出掛けできない御方は、

 ぜひ、書物で《やまと絵》を楽しんでみてくださいね~♪

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする