「こんにちわッ、テディちゃでス!
ぶるぶるぶるッ、さッむゥ~いィッ!」
「がるる!ぐるるがるる~!」(←訳:虎です!暖炉が欲しい~!)
こんにちは、ネーさです。
えー、我が家に暖炉はありませんので、
とりあえずホットカーペットをONにしたら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの“怖~い”御本を、どうぞ~♪
―― ヨモツイクサ ――
著者は知念実希人(ちねん・みきと)さん、
2023年5月に発行されました。
《天久鷹央》シリーズや『仮面病棟』『硝子の塔の殺人』他、
ミステリ作家として人気の知念さんが
新たに描き出したのは、御本の帯によれば……
バイオ・ホラー??
「がくぶるゥ!」
「ぐるるがる……!」(←訳:一段と寒さが……!)
そこは北海道の、大雪山国立公園に近い山林地帯。
地元の人びとにとっては
“禁忌の地“である《黄泉の森》で、
不測の事態が発生しました。
リゾート施設建設工事の作業員さん6人が、
消えてしまった……
「うむゥ! それはァ、たぶんッ!」
「がるぐるぅる!」(←訳:アレでしょう!)
通報を受けた道警の警察官さんたちは、
作業員さんたちが使っていたプレハブ小屋を調べ、
猟友会と連絡を取りました。
そう、状況証拠から推するに、
ここ北海道でこんなことが出来る生物は……
ヒグマしかいない。
「……うわああああァ~…!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:接近厳禁だよう!)
エゾヒグマは、オスは最大体長3メートル、
体重は500キロに達することもある
日本最大の肉食獣。
雑食性のヒグマは、通常は木の実や、サケ等の魚、
エゾシカなどを食糧としていますが、
近年はアーバンベアと呼ばれる
人間の生息域に侵入してくる個体も増えています。
特に今年は、木の実が不作だったのか、
市街地でクマが人間や犬を襲う事件が激増していて
大問題になっていますよね。
そのため、自治体と警察は、
猟友会による山狩りを急がせようとしている、のですが。
「にんずうゥ、たりませんッ!」
「がるる~??」(←訳:なんで~??)
猟師さんの目から見れば、
ヒグマは最強かつ最高の獲物です。
危険ではあるけれど、
猟師の誇り、技術のすべてを懸けて闘うに相応しい相手。
ヒグマ狩りが行われると耳にしたら、
喜んで参加する猟師さんは少なくない……はずなのに。
禁忌の地《黄泉の森》での狩りと聞いて、
多くの猟師さんは尻込みしてしまったのでした。
昔からの言い伝えでは、
《黄泉の森》には、
怪物ヨモツイクサが住んでいる。
あの森に入ってはいけない。
「かいぶつゥ……!」
「ぐるるがるる?」(←訳:ヒグマ以上の?)
神隠しのようにヒトが消失するのは、
ヒグマの襲撃なのか、
それともヨモツイクサのせいなのか。
パニックもの、荒野の追跡劇、ホラー、ミステリ、
アクションバトル、SF、と
幾つもの要素をミックスした物語は、
好き嫌いが分かれる作品かもしれませんが、
怖いのは全然平気さ!という御方は、
ぜひ、挑戦してみてくださいね~♪