テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ “この一点“と、日本美術 ~

2023-11-22 22:08:55 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 かくちでェ、よせんッしんこうゥちゅうゥ!」

「がるる!ぐるるるがるるるる!」(←訳:虎です!生き残れJAPAN!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 日本代表は見事2連勝!となりましたが、

 2026W杯予選が世界各地で催行されています。

 出場枠が増えたことで、はたして、どんな波乱が……?

 JAPANチームにエールを送りながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― 日本美術・この一点への旅 ――

 

 

 著者は山下裕二(やました・ゆうじ)さん、

 2023年9月に発行されました。

 アート好きさんなら誰もが夢見る

 《“この一点“を目指す旅》のための美術館ガイドブックです。

 

「あのォさくひんをォ、みにィゆこうゥ!」

「ぐるがるるぐるがるる!」(←訳:距離なんて関係ないさ!)

 

 大好きな作家さんの、油彩画、水彩画、水墨画、日本画、

 版画や素描、あるいは彫刻、宝飾品、

 いえもう、どんなジャンルであろうと一向にかまいません。

 

 我が最愛の作品を、この眼で観るべく、

 旅に出ましょう。

 

「まずはァ、ほッかいどうゥ~!」

「がるぐる!」(←訳:東北もね!)

 

 本文は、

 AREA1『北海道・東北』

 AREA2『関東』

 AREA3『中部』

 AREA4『近畿』

 AREA5『中国・四国』

 AREA6『九州・沖縄』

 と6つのエリアに分けて、

 計62施設の美術館・博物館が紹介され、

 山下さんが推す“この一点“が解説されています。

 

 北海道編のいっちばん最初に挙げられているのが、

 三岸好太郎さんの『飛ぶ蝶』(1934)

 (北海道立三岸好太郎美術館所蔵)

 っていうのは、嬉しいですね♫

 私ネーさ、大好きなんですよ、この作品!

 

「にゃんこォまにあさんにはァ~…」

「ぐる!」(←訳:これ!)

 

 長谷川潾二さんの『猫』(1966)

 (宮城県美術館所蔵)、

 猫好きさんにとっての聖画ですね。

 

 ワンコ好きさんがにっこりするのは、

 長澤芦雪さんの『狗児図』(1789~1801頃)

 (本間美術館所蔵)。

 

 モダンな日本画がいい!という御方には、

 山口晃さんの『深山寺参詣圖』(1994)

 (群馬県立館林美術館所蔵)。

 

 一気に富山県に飛んで、

 篁牛人(たかむら・ぎゅうじん)さんの『天台山』(1969)

 (富山市篁牛人記念美術館所蔵)。

 

 近畿圏なら、

 京都国立博物館の

 本阿弥光悦さん×俵屋宗達さんのコラボ作品(17世紀)、

 平等院ミュージアム鳳翔館の

 『雲中供養菩薩像』(1053)

 は外せませんし、

 さらに南へ飛んで、

 日本画家・田中一村さんの作品を所蔵する

 奄美の田中一村記念美術館にも

 うっとり……。

 

「どれもォ~れきしてきィめいさくゥ!」

「がるるるるぐるるるる!」(←訳:美術史上のたからもの!)

 

 幾多の名作に劣らず、

 私たちの胸を打つのは、

 御本冒頭の『はじめに』で山下さんが語る

 赤瀬川原平さんとの思い出です。

 

 当初、『この一点を見る旅』は

 赤瀬川さんと山下裕二さんが対談する雑誌連載の企画から始まって、

 やっぱりホンモノを一緒に見なきゃ、と

 実際に旅に出ることになったのでした。

 

 けれども、

 旅の大切なパートナー・赤瀬川さんは、

 2014年に彼岸へと旅立ってしまわれました。

 

「いまもォ、こいしいィ~」

「ぐるるがるぐる!」(←訳:二人の美術行脚!)

 

 愛してやまない、“この一点“。

 列車に乗って、飛行機に乗って、

 “この一点“に会うために、歩いてゆけば。

 

 ページのそこここに

 日本美術をこよなく愛する山下さんと

 赤瀬川さんの優しい笑顔がふっと浮かぶような、

 美の旅のガイドブックです。

 アート好きさんも、旅好きな方々も、

 どうかぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

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