テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ バロック、その軌跡、その面影 ~

2023-11-13 22:08:49 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふァ~…あッというまァ、だッたのでス!」

「がるる!ぐるるがるぐっる……!」(←訳:虎です!今年も高速だった……!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 大河ドラマ『どうする家康』第43話《関ヶ原の戦い》は、

 日本の運命を決する激戦ですのに、

 実質30分足らずで終わってしまいました。

 島左近さんの奮闘をもうちょっと見たかったなぁ~と惜しみながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの新書作品を、どうぞ~♪

  

 

 

             ―― バロック美術 ――

 

 

 著者は宮下規久朗(みやした・きくろう)さん、

 2023年10月に発行されました。

 『西洋文化の爛熟』と副題が付されています。

 

 《バロック》の時代とは、いつなのか?

 この問いに、著者・宮下さんは御本冒頭の『はじめに』で

 答えていわく―― 

 

 17世紀。

 

「ふむふむゥ、それッてェ~…」

「ぐるるるがる~!」(←訳:1600年代~!)

 

 関ヶ原の戦いが慶長5年9月15日、

 西暦では、ちょうど1600年の10月21日。

 

 つまり、天下分け目の決戦が行われ、

 その後、豊臣の血筋と諸将を粉砕した徳川陣営が

 江戸に長期政権を確立し……という頃、

 はるかな南蛮の地、いえ、西洋諸国では、

 こういう美術が花咲いていた、んですね。

 

 カラヴァッジョさんの、光と陰。

 ベラスケスさんの、達筆。

 ラ・トゥールさんの、光線。

 ティエポロさんの、細密。

 

 そして、そう、レンブラントさんもフェルメールさんも、

 ルーベンスさんも、造園家ル・ノートルさんも、

 17世紀のひと、でした。

 

「わァおッ! まえすとろォ!」

「がーるぅるぐるぅ!」(←訳:ゴージャスだなぁ!)

 

 ちょっと行ってみたいわ17世紀って♪

 なんて思っちゃったりする《バロック》の時代の美術の流れを、

 カラー図版を駆使しつつ、

 宮下さんは紹介してゆきます。

 

 絵画、彫刻、建築、

 庭園(造園)、宮殿装飾……

 

「しゅびはんいィ、ひろいィ~のでスゥ!」

「ぐるるがるっるぐるる!」(←訳:お庭もバロックなんだ!)

 

 ルネサンスを踏み台にして、

 さらに高みを目指すバロックの、雄弁な美。

 

 では、この御本に登場する作家さんに会わせてあげよう、

 誰かひとりを選びなさい、と言われたら?

 

「うッ?」

「がるぅ!(←訳:ううぅ!)

 

 絵画史の《悪の華》カラヴァッジョさんか、

 《画家の王》ルーベンスさんか、

 《北の画聖》フェルメールさんか。

 

 カラヴァッジョさんについて書かれた章を読んでいると、

 著者・宮下さんのカラヴァッジョ愛がひしひしと伝わってきて、

 カラヴァ……と即答しかけて、慌てて踏みとどまります。

 《王の片腕》ベラスケスさん、

 いやぁ、フェルメールさんがいいかなぁ。

 

「でかけてェみたいィ~でス!」

「ぐるるるるがるるぐる!」(←訳:17世紀へ大時間旅行!)

 

 現代の美術にまでも長く影を引く、

 西洋文化のひとつの到達点、

 《バロック》の美術。

 

 アート好きさん&歴史好きさんに

 激おすすめのノンフィクション作品です。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

コメント
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