テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

攻防?

2008-06-25 23:05:42 | 美味
 もぐもぐッ。
 あッ、こんばんわァでスゥ、テディちゃ、なのでスゥ!
 ふァい?
 このォ、『あめ』でスかァ?
 ふァいッ!
 ネーさがァ、げッとしたのをォ、テディちゃがししょくちゅゥー、でス!
 ……あのゥ?
 テディちゃ、ちょッとォ、おなやみちゅゥー、でス……。
 
 ししょく、ッてェ、
 ぜんしゅるいィ、ためしちゃうゥべきッ、でスか?

 ……そォするとォ、これとォ、これェ、これもォ……だいぶゥ、へッちゃうゥけどォ
 …………。
 まッ、いッかァ♪
 ししょくはァ、たいせつゥ、でスからねッ!
 もぐぐッ♪もぐぐぐッ♪

 
    ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** **

 
 ふぅ、忙しい忙しい。って、あれれ?
 何故こんなところにキャンディの包み紙が山になってるのかしら?
 しかも、買ってきたばかりの『ロッテ』さんの《ドリンクミックス》が……
 はっ!
 テディちゃーっ!!
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少年、覇路にあり!

2008-06-25 14:07:37 | ブックス
「うゥ~ん、うゥ~むゥ?」

 おや、テディちゃ、唸ってますね。どうしちゃったんですか?

「あッ、ネーさ。テディちゃ、かんじィとォ、かくとォちゅうッ、なのでスよッ」

 漢字と格闘? ふぅむ、そうですね。
 世界人名辞典やアジア地図と首っ引き、になってしまいそうな御本ではありますが、
 それもまた読書の醍醐味!
 さあ、御紹介いたしましょう! 本日の一冊は、こちら!



              ―― 夕陽(せきよう)の梨 ――


 
 著者は仁木英之さん、’08年4月に発行されました。
 副題に【五代英雄伝】とあります。

 ときはむかし、
 咸通元年に宿州にて或る少年が――

「うゥッ、よめなァいィ~」

 えーと、咸通は『かんつう』と読むんですって。宿州は『しゅくしゅう』ですね。

「はふゥ~? もッとォ、わかりやすくゥ~!」

 時は昔むかし、咸通元年(西暦860年)のころ。
 広大な大陸を版図とする王朝は、《唐》と申しました。
 その威あまねく全土を覆い……いえ、覆っていたのは過去のこと。
 唐王朝の屋台骨は軋んでおります。
 玄宗皇帝の時代に生じた安史の乱が、国土を疲弊させました。
 政治の機構を変えてはみても、
 役人たちの搾取は続き、民の苦難に終わりはありません。

 少年の、姓は朱、名は温。
 宿州で暮らす彼もまた貧しい身の上です。
 が、彼には志がありました。

「こころざしィ……?」

 家族を救う力が欲しい。
 力を得て、富貴になって、家族に楽をさせてやりたい!

 志を胸に、朱温は出立します。
 塩商人の手伝いを振り出しに、
 やがて私兵部隊を編成し、
 反乱軍首領に売り込みました。
 ついに、官軍と一戦を交える日がやってきたのです!

「えッ? せんそうゥッ? こ、こわいィ~ッ」

 怖い、などと怯えてはいられません。
 志をまっとうするためには、戦わなくては!
 
 朱温の運命や如何に?
 史実の上では、この後の彼はとんでもなく偉くなる……らしいのですが、
 さあ、物語の中ではどうなるのでしょう?
 落日の王朝と反乱軍の闘いは、どのような結末を見るのでしょうか?

「たいがァろまん~、でスゥ!」

 朱温くんの大冒険、この御本だけでは到底納まりません。
 どうやら『続巻につづく!』なようです。
 歴史モノ大好き!な御方にお奨めしたい、
 終わりの始まり&始まりの始まりを描く大河?英雄物語です。
 装丁と画も可愛い!
 (装画はタケウマさん、装丁は柳川貴代+Fragmentさん!)

「ふァいッ、きゃわゆィ~でス!」

 続巻、皆で待ちましょう♪ 
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夏のチョコマニアは。

2008-06-24 23:26:03 | ショコラ
 チョコレート!
 暑くなっても、ショコラマニアは屈しません!
 夏がなんですか! 真夏日や熱帯夜がなんですか!
 今日も明日も、チョコ一筋!

「ふァ~いッ♪ おやつゥ、でスねッ、ネーさッ」

 ええ、おやつですとも、テディちゃ。
 『森永製菓』さんの《小枝 リッチアーモンド》ですよ。
 さあ、気合と期待で! いただきましょう♪

「ふァいィ~♪ いただきまスゥ~、もぐッと」

 ネーさも、もぐっと。
 ふむ? アーモンドビスケットが練りこまれているんですね。
 さくっとしたビスケット粒と、ミルクチョコレートとの相性は良いようです。
 一個、また一個と、ついつい手が。

「あまァ~いけどォ、おいしィでスねッ♪」

 ビタータイプも欲しいところですね。
 パッケージには、通常のものよりも大きな《小枝》型チョコが9本入っています。
 いえ、チョコ……というよりは、チョコレート菓子、でしょうか。

「でスね~、もぐもぐッ♪」
 
 チョコ菓子、美味しゅうございました。
 しかし、未知のショコラを求めて、お店からお店へ、
 ショコラマニアの旅はまだまだ続くのでした……。

「おおげさなァ、ネーさ、でしたァでスゥ」
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探そう!なつかし&可愛い絵本の国♪

2008-06-24 13:50:04 | ブックス
「ふゥッ、よかッたァ~でスゥ。
 きょうはァ、おどろォで、こわいィほんッ、じゃないィでスねッ、ネーさ!」

 そうですよ、テディちゃ。
 本日お目にかけますのは、絵本好きさんならにっこにこ♪の素敵な一冊です。
 さあ、御紹介いたしましょう! こちらを、どうぞ!



                ―― えほんとさんぽ ――


 
 著者は杉浦さやかさん、’06年3月に発行されました。
 副題に『さがしにいこう!絵本・雑貨・カフェ』とあります。
 雑誌《MOE》に連載されていた
 『ぶらり絵本さんぽ』をもとに作られた御本、なんですね。

「うきゃッ!
 きゃわゆいィ~♪
 きゃわゆすぎィるゥ~♪」

 全ページ、杉浦さんのカラフルなイラストできらきらしています。
 この御本自体が、一冊の絵本のようですね。
 では、杉浦さんのガイドに従って、絵本世界の探索行に参加いたしましょうか。

「ふァいッ!
 おやつゥ、もッたでス!」

 おやつは無くても……まあ、いいか。
 オープニングは『プチストーリー ぶらりとえほんを…』から。
 ここで絵本探索の心の準備運動をしましたら、
 『雑貨とカフェと』で絵本を扱う雑貨店さんに詳しくなりましょう。
 次は、はい、ちょこっとお勉強です。
 『絵本ができるまで』の章で、
 絵本製作の過程に、なるほど!と感心して、

「なるほどォッ♪」

 次はいよいよ!
 『絵本タウンを歩く』!
 東京の吉祥寺と神保町、
 大阪、そして奈良町の、雑貨屋さん・古書店さん・カフェを巡ります。
 
 お店巡りはさらに、『ギャラリー探検』の章で美術館訪問へ展開、
 『旅に出よう』の章では日本各地と海外の絵本スポットへも足を延ばします。

「ふゥッ、たいへんッ!
 えいようほきゅうッ、しなくッちゃッ!もぐもぐ」(←おやつ食べまくり中……)

 『映画と絵本』『手作りは楽しい!』『フリーペーパーを作ろう』の章を越え、
 おお、見えてきましたね! 巻末の『MAP&INDEX』!
 国際子ども図書館や、美術館、雑貨屋さん、本屋さんがどこにあるか、
 これで完璧! 絵本探索初級コース履修です!

「しょきゅうゥッ?
 テディちゃ、じょうきゅうゥ~にィ、なりたいィでスよゥッ」

 上級コースは実地研修を終えてから。
 つまり、絵本探索を実行してのち、お申し込みを。

「ふァ~いッ」(←メモしているらしい…)
 
 あっちのページもこっちのページも、とにかく可愛い、とても楽しい御本です。
 本好きさん、絵本好きさん、ぜひ!

 ただ、読み終えて心配なのは……大阪の国際児童文学館の今後です。
 なんとか存続してほしい、と願っているのですが……
 どうか、なくならないで!

「なくなッちゃわないィでェッ!」
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今日も、くすくすッと。

2008-06-23 23:19:14 | 花雑記
 こんばんは、今日もお花屋さんでささやかな笑いを発見しました、ネーさです。

「ふゥァ~??
 おはなやさんでェ、わらいィ?
 いみふめいィ~でスよゥ~、ネーさ?」

 説明いたしましょう、テディちゃ。
 画像でお分かりのように、今はトルコキキョウのシーズンらしいんですね。
 お店で最も目立つ場所に置かれたトルコキキョウの中に、
 縁が紫色になっている白いお花(画像右上部)がありまして、
 その名前というのが……

     《一番星》

 ネーさ、思わず心の中でツッコミました。
 トラック野郎かっ!?
 カタカナや平仮名ではありません。バリバリ漢字で《一番星》……。

「むぱッ」

 さらに、画像下部に写っておりますピンク色のトルコキキョウにも名札が。
 こちらは……

     《春うらら》

 競走馬かっ!?!
 と再度のツッコミ、でございました。

「むぷゥー」

 はい、笑いの宝庫、お花屋さんからの中継でした♪
 
「はなのォ、せかいィはァ、ふかいィ~でスゥ……」
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クラシカル《童唄》ミステリ!

2008-06-23 13:47:23 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。本日も張り切って御本の……おや?
 どうしたんですか、テディちゃ? 顔色が、いえ、毛艶が良くないような?

「……いやァ~なァ、よかんッ、するでスよッ、ネーさ……!
 このォ、ひょうしィ……こわいィでスッ!
 おどろおどろォなのでスッ!」
 
 おどろ、ではあっても、この御本はホラーではありません。
 いま評判のミステリ、なんですよ!
 さあ、御紹介いたしましょうね、はい、こちらを、どうぞ!



           ―― 山魔(やまんま)の如きわらうもの ――


 
 著者は三津田信三さん、’08年4月に発行されました。
  (わらう、にあたる漢字がPC中に発見できず、申し訳ありません。
   正確な表記につきましては、画像の題字を参照下さいませ)
 
「みすてりィ、かァ……ほらーじゃなくてェ、よかッたァ」

 ほっと安心、していいのか、というと……ふっふっ。

「ぎくゥッ?」

 物語の時代は、終戦からあまり時を経ていない昭和の頃です。
 そして、舞台は奥多摩のさらに奥に位置する山深い集落、奥戸(くまど)。
 集落には大きな力を持つ地主さんが数家族おりますが、
 ある一家を恐ろしい事件が見舞います……。
 
 別件の調査で奥戸へ赴いた
 怪異譚の収集家・作家にして素人探偵の刀城言耶(とうじょう・げんや)さんは、
 事件に巻き込まれてしまいました。
 いえ、どうやら……調査しようとしていた事柄と、
 事件は密接な関係があるらしい?
 
 その証拠に、ノートをひらけば、書き留めてあるのは、
 奥戸に昔から伝わる童唄。
 唄の内容をなぞるように事件が重なってゆく、この状況は……。

「わ、わらべうたァ……! 
 それはッ、まるでッ」

 そうなんです。
 横溝ワールドを彷彿とさせる、因縁に満ちた混沌の人間模様。
 柳田民俗学の影響濃い、深山の伝説。
 夜の森には正体不明の異音がこだまし、
 金鉱脈にまつわる昔語りの裏側には、戦慄の事実が……!

「みゃきゅゥッ!
 やぱりィ、ほらーでスよゥ!」

 これは怪異なのか、
 それとも《理》で解明し得る事件であるのか、
 刀城さんは知恵を絞ります。
 犯人は、この世のもの、なのだろうか……?

「みぎゅッ、むぴぷゥッ!」 (←座布団の下にもぐって耳を塞ぎ中)

 横溝さん的展開に目を奪われはするものの、
 実質は、正統派の本格探偵小説です。
 ミステリ好きさん、もう読みましたか?
 読んでいない御方は、ぜひ!
 一日も早く!

「……あのゥ~、ネーさ?」(←座布団の下から這い出してきました)

 はーい、何でしょ?

「おくたまにィ、わらべうたァなんてェ、ないでスよゥ?」(←一応多摩の住人です)

 しっ! それは誰にも言っちゃいけません!

「……ふァ~ィ」 
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雨粒にもめげず!

2008-06-22 23:22:31 | 美味
 大雨の東京は多摩地方から、こんばんは、ネーさです。
 こんなに降られると外出もままなりませーん。んもうっ。

「そんなときにはァ、やけぐいィ、でスよッ、ネーさ!
 おやつゥですよッ♪ しんさくゥ、なのでスよッ♪」

 テディちゃ、それは?
 『ロッテ』さんの《コアラのマーチ 期間限定 高原のソフトクリーム》?
 ほほう、よろしい。
 挑戦を受けて立とうじゃありませんか!
 やけ食いです!

「きゃほーッ♪ いただきまスでスッ!」

 は~い、いただきま~すっ♪
 箱を開けて、中身は……見た目は普通の《コアラのマーチ》ですけど、もぐっ?
 
「ほわいとォちょこッ!でスゥ~」

 そうね。ミルキーなホワイトチョコレートクリームがコアラちゃんたちのお腹に
 詰まっております。
 甘いけれど、甘すぎない、練乳に似たお味……。
 もぐもぐ、美味しゅうございますね♪

「さくッとォ、かろやかァ~、でスッ♪」

 冷蔵庫で冷やしてから召し上がるとよろしいでしょう。
 では、失礼しまして、やけ食い続行!
 もぐぐぐッ!

「もぐぐッ、むぐばぐッ!」
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アートな《てぬぐい》SHOW!

2008-06-22 13:56:30 | ブックス
「ふゥッ、あッついィ、あッついィ~、
 そんなときにはァ、これッ!でスねッ」

 そうですね、汗をひと拭きするのには、タオルや手ぬぐいを。

「てぬぐいィ!でスよッ、ネーさ!
 テディちゃはァ、てぬぐいは、なのでスッ!」

 では、こちらの御本はいかがでしょう?
 本日ご紹介いたしますのは、



                 ―― てぬぐい手帳 ――
                京都・永楽屋、RAAKの心得


  
 編者はゴンフレナさん(国分里保さん)/矢野原隆之さん、
 監修は永楽屋細辻伊兵衛商店さん、’08年4月に発行されました。

 『永楽屋』さんは、江戸初期創業の綿織物商さんです。
 京都にお住いの方ならよく御存知の老舗さんですね。
 
「このォ、まいこさんもォ!」
 
 はい、この御本の表紙も、
 永楽屋さんで製作されている《てぬぐい》を原図としたもの。
 本文によれば、昭和6年に作られた『よーすべりますなぁ』。

「ぷぷッ。
 おしゃれぇ~でスゥ♪」

 この御本には、昭和の初期に制作販売された《てぬぐい》のデザインや、
 《てぬぐい》を応用したインテリアのアイディアなども掲載されています。 
 昭和の初め頃の流行と、大正ロマンの残り香がミックスされた絵柄は、
 新鮮にも感じられますね。
 ほら、テディちゃ、
 色合い、画面の構図、題材に、時代が滲んでいますでしょ。

「きゃわゆいィでスよッ!
 しぶいィ~のもォ、ありますッ」

 『鳥』のページでは千鳥をデザインしたてぬぐいが、
 『イキモノ』モチーフのページでは鶯や、うさぎ梅、てんとう虫の図柄のものが
 京都土産を探す観光客の心を鷲摑みにしちゃいます。
 
「テディちゃはァ~、こッちのがァ、いいィ~♪」

 レンゲと蜜蜂、ですか?

「これもいいィ~、そッちのもォ、いいィ~♪」

 いいなぁ♪と思ったてぬぐいを手に入れたら、
 『てぬぐいの豆知識』コーナーで結び方、使い方のお勉強を。
 『てぬぐいの作り方』コーナーでは、ほほぉ~と感心。
 ふーむ、こうやって染めてゆくんですね……。

「ふゥむッ! そッかァ~」

 京都フェア等のイベント、ネット通販でも『永楽屋』さんの製品は入手できますが、
 もし機会があれば、ぜひ京都のお店へ!
 ネーさイチ押しのお奨めは、室町通にある本店さんです♪
 お店全体のしつらえ、内装、商品のディスプレイ、照明に至るまで、
 京都のセンスが光っています。
 
「ふァいッ!
 テディちゃもォ、いッてみたのでス! おすすめェでス!」

 ああ、京都に行きたい~!と、京都ファンはしみじみ……な一冊、でした。

「ぷふッ。そォいうとォ、おもッたでスゥ~」
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緑のつぶつぶッ子♪

2008-06-21 23:10:27 | 花雑記
 花屋さんの店頭で、おおっ!となって、パチリ。
 テディちゃ、分かりますか?
 ブドウですよ、ブドウ!
 鉢植えの葡萄が売られています♪
 実の色はまだ若い薄緑だけれど、可愛いですね。

「わぽッ♪
 これがァ、わいん~にィ、なるのでスねッ、ネーさッ!」

 …………いえ、ワインには、ならないんじゃないかな~と思いますが。

「むぽぽッ? つまんなァ~いッ!」
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りりん、と風鈴BOOK。

2008-06-21 13:47:13 | ブックス
「ふァ~。これはァ、なつにィ、ぴッたりィ~♪」

 そうですね、ガラスの風鈴が表紙できらり、と。きれいでしょ、テディちゃ。

「ふァいッ!……でもォ、ネーさ、ふゥりん、ッて、ごほんにィ、なりまスかァ?」

 なります! 驚きの秘密が、この小さな音色の中に隠れていたのです!
 さあ、御紹介いたしましょう。こちらを、どうぞ!



                 ―― 風鈴 ――


 
 編者はNHK『美の壺』制作班の皆さん、’07年6月に発行されました。
 NHK教育TVで放送中の『美の壺』から生まれた御本です。
 同シリーズの『根付』や『切子』、『和菓子』などを
 以前にも御紹介してまいりましたが、今回は、

「ちりりィ~んッ♪ふゥりんッ♪なのでスねッ」

 はい、そうです。
 風鈴が本に――なるのかしらん?
 そんなに御大層なモノなのかなぁ、風鈴って?
 と、正直に申しまして、ネーさ、そう思わないでもありませんでした。

「むぷッ! それはァ、せんにゅうかんッ、でスよッ」

 反省しております。
 読み始めて、たちまち夢中になってしまいました。
 風鈴の起源が《呪具》であったとは!
 
「じゅぐゥ?」

 もともとは中国に(インド発祥説もあるそうです)音鳴で吉兆を占う
 『占風鐸(せんふうたく)』なるものがありました。
 仏教の伝来とともに日本に渡ったそれは『風鐸(ふうたく)』となって
 寺社の軒の四隅に吊り下げられるようになります。
 
    風鐸の音が聞こえる内側には、
    悪しきものが入ってこない、
    凶災が起こらない――

 厄除けの呪具、として考えられていたのですね。

 そう言われてみると……
 悪い霊は或る種の音や共鳴を厭う、
 という思想はアジア各地の伝承にあるなぁと思い当たりました。
 
「おとのォ、まじッくゥ、でスゥ~♪」

 本文では風鈴を鑑賞するための三つのツボが取り上げられています。

    壱のツボ……庶民の知恵が涼を呼ぶ
    弐のツボ……音がゆらいで心地よい
    参のツボ……余韻にドラマあり

 じんわりしてしまうのは、
 黒澤明さん監督作品・山本周五郎さん原作の映画『赤ひげ』のエピソード。
 そうです、確かに映画の中にありましたね、
 風鈴が、一斉に音を奏でるあのシーンが……。

 歴史好きさん、映画好きさんにぜひ!
 風鈴、欲しい!と俄かにお買物ごころが燃え上がる一冊です。
 びいどろの風鈴なんて、風情ありますよね♪

「ふうゥり~ん! どこにィ、うッてるのかなッ?
 さがさなくちゃッ!!」
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