明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



絵画から作品化した人物は松尾芭蕉、葛飾北斎、一休宗純、臨済義玄の4人だと思う。余談だが、存命中の人物といえば伊集院静氏と吉本興業の大崎現会長だけだろう。 曽我蛇足作の激烈な喝!の表情が面白くて作った。禅宗では不立文字といって言葉や文字では伝わらない、禅画の発達の理由もそれらしい。となると蛇足の義玄を見て、座禅もした事ないのに、その気になってしまった私も、あながちおかしな話ではないのではないか?と度々言い訳している。 当初寒山拾得展なのに、とハジの方にでも、なんて思っていたのだが、事情がわかってくると、失礼しました、と納めるための古い厨子を入手した。それはともかく。 開祖義玄像は、中国の検索エンジンで検索しても少なく、蛇足または息子の二代目蛇足の作がせいぜいである。蛇足作の立体化に続き同じ構図で写真にする。考えたのはそこまでである。しかし原画にない血管を加えたりしていて思い入れが生じて来る。目は充血させたいし。別のカットもとも思うが、義玄の言葉を集めた『臨済録』でも読まないと画面が浮かんでこない。『臨済録』には手を出さないことにしていたが、つい入手してしまった。 今回の個展が終わるまで読まない方が身のためか。



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