明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



鯉に乗る『琴高仙人』に使った鯉を残り3分の1冷凍してあったので、炙ってから鯉コクにして食べた。若干、戦友を食ってしまった感が舌の奥の方に。 ぼんやりしていると、岩窟に住う寒山と訪ねて来た拾得が浮かぶ。浮かぶ時は瞬時で、どうしようこうしようはあまりない。養老孟司いうところの〝人間は頭に浮かんだ物を作るように出来ている”は思えば酷い仕組みである。せめて会期が終わって人心地でもついた後ならともかく。 そういえば作家シリーズを始める前年、ジャズ、ブルースモチーフでの個展会場で、最初に頭に浮かんだのは、江戸川乱歩が尻はしょりで屋根裏に潜んでいるところであった。そして目が合った私に「君、よそでいっちゃ困るよ。」といった。一瞬で翌年から始まる作家シリーズのニュアンスがすでに出来ていた。

Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日) 明日月曜日は休廊

石塚HP

 



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先日、サンディエゴ写真美術館のデボラ・クロチコさんからメールを頂いて、2012年に作品を見ていただいた時のことを思い出している。アメリカ人の専門家にユニークを連発頂いたのは望外の喜びであったが、最後に何か質問は?に、夜中に地球上で今こんなことをしているのは私だけだろう。と思う時、湧き出る快感物質に酔う私の質問はただ一つ、私と同じようなアプローチの作家はいますか?である。デボラさんは考えこんで、紙に書いてくれたのはCindy Shermanであった。私は好きな写真家は女性ばかりで、中でも一番くらいのファンであったが、大分違う気がするが?いやそのくらいいない、ということであろう。独学我流、自分と何かを比較することを一切拒否して面壁何年のおかげであろう。あれから10年。その後始めた陰影を無くす作品の最新作が、あの時以上に評価いただいたのは何よりである。 作品を大きくするべきと言われた時、よりリアルになるとは思わなかった。共通点は皆無のようなシンディー・シャーマンの件は私には謎のままである。

Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日) 明日月曜日は休廊

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メカ音痴、乱視であることも知らずピントが合わない等々の理由でカメラ及び写真には長らく興味がなかった。そこへオートフォーカスのアルファ7000が出た。DMの写真くらい自分で撮ってみよう。カメラ雑誌を読むようになった。一年ほど読んだろうか。私には誰の作品か、ほとんど区別が付かなかった。そんな時である。幼い三島由紀夫が、逞しい糞尿運搬人の青年に〝私が彼でありたい”と思ったように、私が唯一写真家でそう思ったのは野島康三のブロムオイルを見た時であった。そして人形制作を投げ打ち一つ手前の技法オイルプリントの習得に夢中になった。 思えば被写体に人形を選んで以来、まことを写すという〝写真”というものに、抗い続けることとなった。 「お前まことにかかわっているな?」と指さされたなら、私はおそらくマーティ・マクフライが「腰抜け」と言われたと同等の気分になるだろう。何故そこまでかは、自分でも解らない。そういうタチなのだ、としか言いようがない。結果〝外側にレンズを向けず眉間にレンズを当てる念写が理想”ということになり、その最新の成果をただ今ふげん社で披露しているということになる。

Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日)

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シリーズ最初の個展には、案外その後に続くスタイルがすでに出来ているものである。『寒山拾得』は事あるごとに一生作り続けても良いモチーフ。絵画しか残っていない人物。後は禅機画、道釈画などの、いわゆる禅画をモチーフにした作品。行き当たりばったりの割にバランスが良い。個展が始まってから、そう思っていた。しかし◯◯シリーズとかいって、また何年間か続けるのだろうか?40周年を迎え、そんな呑気にしている時間はあるのか?と思いなおした。ネットでYAWARA!を観ていると午前4時近かったろうかメールが届く。 2012年にサンディエゴ写真美術館の館長デボラ・クロチコさんに作品を見てもらう機会があったがユニークと連発されたのが嬉しかった。作品は大きくした方が良いともいわれた。その時は大きくしたらアラが目立つだけだろう?と思ったが、その後、拡大する機会があり、大きくすればするほどリアルになる意外な結果となった。フットボール大になった三島由紀夫の意志があるかのような表情を見て、ここまで作ったつもりはないが?と不思議だった。そのデボラさんから「Love your new work!」というメール。〝独創的でエキサイティング。カタログ出版するなら文章を書きたいとまでいっていただいた。 ふげん社会場の奥、正面に、二メートルの一休和尚のプリントが出迎えるのだが、来廊早々、感心する前にまずは呆れていただこうという趣向である。 土日は在廊予定である。

Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日)

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落語中興の租といわれる名人三遊亭圓朝、陰影を出さない手法の第一作、ということと同時に、肖像ということについて考えさせられた。肖像画の傑作といわれる鏑木清方作は、私の知る写真、優しい人格者のイメージと違う。清方は子供の頃から圓朝に可愛がられた間柄。私が見逃しているところがあるのでは、と読める限りの伝記、評伝を読んだ。結論は、似ているどうのより、実際接したイメージを優先し、その表情は、芸に対する厳しさを描写したものだ、と納得した。私にはこう見える、とあえて同じ構図にしてみた。小津安二郎は〝どうでもよいことは流行に従い、重大なことは道徳に従い、芸術のことは自分に従う”といっている。いずれ制作する予定の法然上人は、頭頂部の形が、後年扁平に描かれるよう定型化していったことが判った。元に戻したい。 会場には、舞台の合間に今拓哉さん、座禅経験者として、何度も話を伺った。初期から見ていただいている見巧者納富康邦さん。私の歴代の代わり様を知っている人は貴重である。私が自慢出来ることといったら40年の間、変わり続けてきたことである。 

 



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古くからの友人二人が来るというのでふげん社へ。遅れて到着すると事務所に飯沢耕太郎さん。すでに作品を見てくれていた。お話しできてよかった。中島敦の『西遊記』の話を伺う。会場にあがり友人と話す。今来た人が「相変わらず変な人ですねえっていってた。」 友人とはモチーフの変化についていろいろ話す。その後飲みに行く。私のモチーフの変化と共に、お互いの状況の変化について。長い付き合いだと、同じようにくだらない話をしていても、噛み続けたスルメの味わいのようなものが生まれてくる。 ところでずっと気になっていたんだけど、会場に見ず知らずのお前ら二人だけがいて、そこへ来て飯沢さんが「相変わらずヘンな人ですねー。なんて口に出していう訳ないだろ?」「いや入って来て、開口一番言ってたよ。だからでしょ〜って言っておいた。」 感心されるくらいなら呆れられた方がマシ、をモットーとする私としては喜ぶべきこと、ということにしておこう。

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人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日)

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肖像  


今回の個展以降のことは考えずに来たが、唯一予定しているのは、新宿区の浄土宗の寺のために法然上人の制作である。令和四年に開宗850年を迎えるそうである。禅宗の迫真の肖像画を見慣れた目からすると、残された法然像の解像度不足は否めないが、それならそれで創作のやりようはある。そこが面白くておそらく写真が残される人物を、自主的に作ることはもうないだろう。ちなみに存命の人物を制作したのは作家の伊集院静氏と社長当時の現吉本興業会長大崎氏、スティービー・ワンダー、BBキング、ミルト・ジャクソン、シュガーブルー、著者と著作の人物と共演させてみたくて試みたのは、ドストエフスキーと実写の世田谷文学館館長亀山郁夫氏である。絵画でしか肖像が残っていない人物は、松尾芭蕉、葛飾北斎、今回の一休宗純、臨在義玄だろうか。松尾芭蕉は、芭蕉の門弟の描いた肖像のみを元に制作し、全国に二千体はあるといわれる、いい加減な老人像に異を唱え続けているが、有名絵師の芭蕉像の前では私如きの声は届きそうにない。そのせいで、私を下手くそと化す、与謝蕪村などの有名捏造者は皆大嫌いである。私も今回陶淵明を創作したが、確たる物が残っていないので仕方がない。この事と、夏目漱石の鼻は漱石が写真師に命じてワシ鼻を修正せて日本人を騙し続けている。私が間違っている訳ではないのだ、と事ある事に一生言い続ける所存である。

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10月13日(木)〜11月6日(日)

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一日  


昨日のギャラリートークで、今回開発?した中国山水風景の作り方を話してしまったろうか?覚えていない。私の作り方に秘密などないが、メガネのレンズ部分に何を使っているかはあまりいった記憶はないし、中国調山水風景の作り方もあまり喋らないつもりでいたのだが。聞いてしまうとなんだ、そんなことかよ?と思われるようなことは、言わないに越したことはない。    寒山拾得など、事あるごとに、一生作り続けて良いようなモチーフだが、深山に住う寒山は、件の手法で霧に包まれる岩窟に暮らす寒山は作ってみたい。また岩を硯に墨をする拾得、それで岩肌に寒山詩を書きつける寒山。それに今回の一休宗純、臨在義玄に匹敵するインパクトのある、こんな人物は私しか立体化しないだろう、と思われる人物を作りたい。その他、禅機画、動釈画のいわゆる禅画のモチーフの熟成具合は古典落語の比ではない。ふげん社に向かう車中にて、昨日のブログを書く。

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10月13日(木)〜11月6日(日)

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私の行き当たりばったりのせいで、気が付いたらこのようなラインナップになっていたが、表情が面白いから、と中国の臨済宗開祖まで作ってしまったから、禅に対するコメントを求められても。と最初にお断りしておいた。喝!という憤怒の表情は、それまであった穏やかな義玄像をある寺の僧が、画工に注文して描かせたものが流通したが、探していた憤怒以前の義玄像が見つかり、会場で流すことができたと思う。スクリーンが背後なので不明だったが。 寒山拾得に対しては制作しながらも疑問があった。一つは数百の画像を見てきたが、髭を生やしているのは1つも見たことがない。東雅夫さんによると、幼さの表現であろう、と。唐子調ではない曾我蕭白の寒山拾得に引っ張られ、また40年間、中年〜老人男性専門の人形作家としては、危ないところであったが、特に虎、豊干と寄り添う『四睡図』では幼い二人に見えるだろう。プリンターの田村氏も発言してくれた。皆さんマスクをしていたから、実は誰が誰だかあまりわからなかったのだが、20年ほど前、私の像は肩がポイントだろうと指摘された方がおられた。



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銀座のリコーイメージングでの個展の際、会場に設置してあるコーヒーにより、苦手だったコーヒーが飲めることがわかった。ミルクを入れないと、空きっ腹の時など胃にもたれたものだが、ふげん社で、初めて自分からホットのブラックを飲み、人はこういう味を美味がっていたのか、と初めて判った。寒山拾得といいブラックのホットコーヒーといい、なんとか間に合った。短い一生何事もダメになるよりダメでなくなった方が良いに決まっている。 友人で酔っ払って、たった2針頭を縫って、もう酒は飲まないと決めたなんて愚か者がいる。早く会場に来て、私の『虎渓三笑図』を観ろ、真理の前では禁則など何の役にも立たない、と三人の男が笑っている。    考えるな感じろ。考えるより水槽の金魚をめていた方が良い、と確信していたし、実際それで良かったのだが、それについて明日は何か話さなければならない、となると話が違って来る。感じてばかりいないで、少しは考えておけば良かった。多少は考えておこう、と早めにふげん社を出たのに、向こうから自転車に乗った工芸学校時代の友人がやってきた。明日ギャラリートークのお相手いただくのは東雅夫さんである。”大船に乗った気持ちで“と聴こえた気がして、18からの付き合いの彼と、40年前の初個展の話などで、つい飲酒に耽ってしまった。

Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日)

10月23日(日)ギャラリートーク東雅夫さん

 



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毛細血管がじわじわ伸びるように経験を上書きし変化して来た。なので、現在開催中の『寒山拾得展』が人生上の最突端だと明確にいうことが出来る。最後の出品作品『琴高仙人』の制作で午後アメ横で活き鯉を入手、帰宅後撮影し、鯉コクを食しながらモニターに向かい、消化する前に完成した時も、アメ横へ行く前と何かがすでに違っている。外側の世界と比較さえしなければ、今日より明日の方が良いのだからやめられない。なので散歩した方が良い、体重を減らせ、何に気を付けろ、と言われても、本人はそれと引き換えにこれが出来ている。とニンマリしている始末である。 だがしかし。作るべきご馳走を目の前に、やる気が起きないという異変が起こり、無呼吸症候群が発覚したのではないか。そういえば会場の行き帰りで疲れるし、今日も一日寝てばかりいた。そうだ。無呼吸用の装置など、まったく着けていないではないか。大乃国もこれで引退したのだ、と改めて自分に言い聞かせるのであった。

Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日)

10月23日(日)ギャラリートーク東雅夫さん



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40年前、架空のジャズ、ブルースミュージシャンによる初個展だったが、人間は実際はこうでなくても、私がそう思い込んだ理由があるだろう。本当のことを知ってしまうと、私らしい作品が作れなくなる、そう本気で信じていた独学我流者の私は、資料など見ようとせず頑なであった。しかし実在した作家を作ることになり写真資料を参考に数十年、子供の頃からの写生嫌い、デッサンもろくすっぽやったことがなかった私にとって勉強の期間となった。 多くは明治生まれ、中には幕末なんて人もいる。写真資料の朧げな陰影、濃淡、印刷の網点の中から、立体感を読み取らなくてはならない。特異な訓練となった。中には私を騙そうと、わし鼻を真っ直ぐに写真師に修正させた夏目漱石なんて人物もいる。胃を病むはずである。 木造校舎の小学校の図書室には、戦前の本まで残っていた。両親の昔の写真があるから私が生まれる前に世界が成立していたのは間違いないようである。しかし修正の跡も明らかな戦前のグラフ誌などを観ると嘘臭く。私の現世(うつし世)は夢気質に貢献していた気がするのである。

Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日)

10月23日(日)ギャラリートーク東雅夫さん



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一日  


ようやく客観的に作品を見られるのは、実際は個展が始まってからである。陰影を削除して、何だって、何処だって配置し放題だ、日本画調ピクトリアリズムだ、とはしゃいでいた段階を経て、今回は室町時代あるいはそれ以前、中国伝来の肖像画の微妙な濃淡による立体表現を意識した。かつて被写体から陰影を削除するのを躊躇したのは立体を作るということは、自ら陰影を作り出すことなのに、それを削除するのか、と。しかしこれでシチュエーションの自由と、被写体の立体感の両立に至った気がする。 今日は20年ぶりくらいの知人が来廊。開口一番「石塚さん絵描きに転向してたんですか?」思えばこのへんな人に連れられ、中古カメラ屋に初めて行き、壁に貼られたライカで撮られたチンパンジーの写真を見て、なんだこれは。間もなくライカIII Fを入手。ところが肝心なのはレンズだと気が付いていなかった。これが結果的にオイルプリントに至る遠因となった。 帰宅後BSを着けたら人形師の親子が金色の大蛇を作っていた。これは怪獣好き小学生に戻る訳にはいかぬ、と止めた龍虎図、あるいは天を駆け巡る龍を作れということだな。と。地の表現は出来たので次は天も良いかもしれない。

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人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日)

10月23日(日)ギャラリートーク東雅夫さん



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23日は東雅夫さんにお相手いただき、ギャラリートークがある。知ってることはおおよそキャプションやパンフレットに書いてしまい何を話せば良いのか。仙人まで作り始めると、友人知人は遠巻きにして様子を伺っている有様で、話し相手は皆無である。こんなことになって、とメールをするのは東さんくらいしか思い浮かばず、そんな流れで引き受けていただいた。 今回私がモチーフにしたのはざっくりいうと道釈人物画といわれる、仏教や道教にまつわる人物をモチーフにしている。桃源郷や鯉が龍の幼体だ、と信じた人達の世界は東さんにお任せするとして、作った本人としては、なんだか判らないけどこんなになっちゃいました、という訳にはいかない。ブログを読み返して整理しておこうと思ったが、まったく行き当たりばったりの日常、思ったことをそのまま垂れ流した文章に、目が慣れないよう複数の作品を並行して作っているのがまたややこしくしている。〝感じてばかりいないで、少しは考えろ”と私自身がいいたくなった。

Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日)

10月23日(日)ギャラリートーク東雅夫さん



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ふげん社での『三島由紀夫へのオマージュ展 椿説男の死』から今回の個展が決まり、策がないまま水槽の金魚を眺めた。出来の悪い頭で考えなければ策は必ず見つかると確信していた。芭蕉記念館の依頼で、松尾芭蕉像収蔵に続き、芭蕉庵を制作、完成と同時に制作を始めたのを思い出した。 それにしても、子供の頃夢見た、どこかの王様に石の塔に幽閉され、算数宿題しないで良いから、ここで一生好きなことをやっておれ。それがコロナ禍により、閉じこもって制作に没頭が推奨されるという、たまたま石の塔に似たような状況が訪れた。ここ何年かの生活のおかげで腰痛は出るは脚は弱るわ。 2年間は交通事故に気を付け、クリニックにもサボらず通うと誓ったが、2年経ち、気が付いたらクリニックの予約日は過ぎてしまっており、さっそく『虎渓三笑』の教訓を無駄にするのであった。

Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日)

10月23日(日)ギャラリートーク東雅夫さん



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