オキュルスの個展には、仕上げを済ませないまま展示した作品がある。写真の素材、という考えが強い数年を過ごしたせいで、とにかくプリント作品をと考えがちである。急遽仕上げ。色調も少々変更する。 『人斬り』松竹(69)を観る。岡田以蔵の勝新は得意な役どころであろう。安心して観られる。坂本龍馬役の石原裕次郎の妙な横分けヘアーはなんとかならなかったのか。『幕末太陽伝』でも前髪が気になったが、こちらはもっとヘン。田中新兵衛役の三島由紀夫。三島は『からっ風野郎』の冒頭の、ただ振り返るだけの演技でずっこけさせられるが、特に何気ない演技が苦手なので、極力そんなカットを排除した演出に思える。表情や動きの硬さも、人斬りゆえと思わせて乗り切る。自決の一年前のことで、イメージトレーニングは充分。唐突なハラキリシーンはさすがの迫力。
昔の彼女に20年ぶりに再開したKさん。そこらじゅうで触れ回っている。ロレツの回らない同じ話を延々とされ周囲は大迷惑である。夕方から飲む場合はそれほどではないが、朝から飲むのを止めないと、数年内に事故死は間違いないだろう。ああなると、誰にも止められない。まあたいした効果はないと思うが、一つ策を考えている。