最新作は撮影専用に決めた。よって写る部分しか作らない。前回書いたようにその方が画的に思い切ったことができる。撮影したら首を外して修正し、展示も可能なバージョンを改めて作る。制作は来週から。 2時に増上寺に。ここで修行した従兄弟の結婚式。よって数珠持参。 本堂に響く笙と鐘の音。僧衣の新郎。彼が生まれた時母と駆けつけたが、手を合わせて生まれて来た、と誰かがいった。『そんな馬鹿なことあるかよ?』。あれから50年だそうである。お上人の説法は意外なことにユーモアもあり。なかなか経験できない興味深い物ばかりであった。寒い中、本堂の前で記念撮影。撮影会のように、余計な観光客にまで撮影される。増上寺は「中央公論Adagio」の最終号、田中角栄と大門を歩くの東京タワーの撮影で通った。営業から東京タワーを入れて欲しいという要請から場所と人物が決まったらしい。何故大門で角栄なのか良く解らない。ここでこそ東京タワーで円谷英二をやりたかった。実景をスタジオのミニチュア扱いする、というアイデアは円谷にしか使えない。使わずに終わるよりは、と勝ちどき特集の時に進言して使ってしまった。 披露宴まで2時間の間があり八芳園へ。記念撮影など経てようやく披露宴。この新郎、東京23区で最も標高の高い400年近く経つ寺の住職でありながら、ロシアでクラウンの修行してきたり、マジック、イリュージョンする芸人でもある。話し方を学ぶために弟子入りした、というのが全く解せないのだが、師匠の「俺が夕焼けだったころ〜」を久しぶりに聴く。芸人仲間の曲芸や演奏など。される方が恥ずかしいキャンドルサービスがなくて良かった。アルコールの提供のされ方が私には上品過ぎたので、地元へ帰り飲みなおした。
2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』より
※ 月刊ヘアモード12月号 no・693
不気味の谷へようこそ第9回 脳内イメージを表す人形写真
※『タウン誌深川』25日“明日できること今日はせず”連載5回「芭蕉の実像」
HP
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