青春学園ドラマの草分け夏木陽介が亡くなった。先日『太陽野郎』の主題歌をカラオケで歌ったばかりである。当時同名のラジオが発売された『ワールドボーイ』も寺内タケシとバニーズで、私のレパートリーである。一連の学園物の前に放映されたのがこの牧場シリーズだと記憶違いしていた。夏木陽介は眉間にシワ寄せ「えっ?」とか「なに?」というと頭皮ごと動くのが子供心に気になった。夏目漱石の『ぼっちゃん』をもとにしたであろう学園物は夏木陽介が最も硬派っぽかったろう。小学生の私は高校生になれば楽しそうだと思ったが、現実は違った。そもそも男子校に入ったのが間違いの元であった。
正月の腰痛から始まった脚の痛み。特に歩く度にすねの激痛には参ったが、今年一番休まずに歩けた。極々近所ではあるが。 歳をとって歩けなくなっても手さえ動けば作り続けられる、と考えていたのは少々甘かったかもしれない。90まで生きた葛飾北斎は、おそらく娘のお栄が付き添っていたからこそだったに違いない。眼鏡も必要だっただろうし、180センチの身長は晩年は負担であっただろう。これは私の想像だが、晩年はそれまでの記憶の蓄積だけを頼りに描いていたのではないだろうか。私は動けなくなる晩年に備えるつもりで空や水から眼についた物をパーツとして撮影しておいて寝床でも世界が描けるように、と真面目に考えていたことがあったが、頭には別の世界が浮ぶので、思ったほどは役に立たなそうである。そんなことに備えていずに、健康に気を付けろという話しであろう。 間に合えば明日にでも「蛸と画狂老人葛飾北斎」を手漉き和紙にプリントしてみたい。
※2016年深川江戸資料館での朗読ライブ映像。
『人間椅子』
※『白昼夢』
※『屋根裏の散歩者』
ピアノ嶋津健一 朗読田中完
2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtubeより
※『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載6回「夏目漱石の鼻」
HP
| Trackback ( 0 )
|
|