大和田常務を観ていて誰かに似てるな、と思ったら、ウチの豊干禅師こと青文魚を正面から見た顔であった。嫌いだったカリフラワーのような金魚の肉瘤は、これによって魚らしからぬ人間地味た正面の顔を見せ、それがオランダ獅子頭という金魚ばかりになった理由でもあるのだが、これが大和田常務に似ているのである。私が誰かに似ている、という時、一般人がいうのとは違い、相当似ていることを意味するはずである。いずれ連中の正面の顔をちゃんと撮ってみたい。 やはり中国産琉金ショートテールは隔離して餌を控えると、腹を上に浮くこともなくなる。残念だが、寒山拾得劇団のメンバーには無理があるかもしれない。セロファンのような真紅の模様がプラチナホワイトの下地に生えて捨てがたいのだが、他の連中と一緒にすると、一緒になって餌を食い、フーセンのように浮かんでしまうだろう。内臓に何かがあってからでは手遅れである。 明日辺り、ホームセンター出かけ、芭蕉庵の土台となるベニヤをサイズに切り、基本となる柱、その他道具類を買いに行こう、と考えているが、ここに至れば金魚コーナーを素通りすることは出来そうもない。ウチにいる兄弟達と比べると、すでに一回り以上小さく見える。 李登輝がお忍びで訪れた芭蕉記念館には芭蕉の樹がある。台風でも来たら、すぐ駄目になってしまうそうだが、そんな芭蕉の樹だからこそ、芭蕉を名乗ったそうである。今のうちに撮影しておこう、と考えていたが、今回は撮影するだけてなく、作らなければならない。 作家シリーズの最初の6人の一人澁澤龍彦は、夢の島植物園で、南方の植物の陰で撮ったが、確か、バナナか芭蕉があった?と思って検索したら、あった。ドームの中であるし、台風も気にせず、慌てる必要はなくなった。
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