最近、そろそろ八十に手が届くという母が、携帯メールをマスターしたようだ。チンパンジーの電報のようだった文章も、そこそこ長文になり、漢字もちゃんと変換されている。 サンフランシスコに住む甥っ子たちとTV電話をさせてやりたいと、実家に帰るたびパソコンを教えている。さっき教えたことを何故忘れる、とイライラしてばかりだが、私がはじめた時を思えば、年寄りが良くやっているといえよう。一番の難関がマウスのクリックであるが、携帯メールを先にやっていたのが良かったか、時間はかかるが、送った画像を見ることができるようになり、本人も面白くなってきたようである。私の厳しい指導のおかげで、などと冗談をいっているが、私が小学生の時、宿題の『お馬の親子』をハーモニカで吹くというのを、滂沱の涙の私を正座させ、特訓したことなどすっかり忘れているのであろう。 この雑記も、本人が見るようになるかもしれないので、ごくかわいげのあるエピソードにとどめておいた。
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