寒山拾得制作のための外堀が埋まりつつある。頭で解らなくとも内なる声を優先することにしている私だが、そうはいっても長年続けたモチーフから転向するのだから、いつまでも何だか判らないけどやらずにはいられない、では、行き当たりばったりの私もさすがに心許ない。それがようやく、実に私ならではのモチーフに自然にたどり着いた、良く出来たシナリオだ、なんて思うようになった。
寒山拾得なんて水墨画調にモノクロでやるべきだろう、なんて友人もいるが“モノクロ写真は被写体にあらかじめ色が着いてる物用であって、写真が撮影者自らが着彩、塗装した物を撮る行為だとしたら、モノクロ写真撮ろうなんて人間いねェよ。“