新作の室生犀星は、このまま行けば五、六カットである。胸元を開けた犀星で二点、正座の犀星で二点、これから作る立ち姿で一点。私の某友人のように、「横に爺さんさえ居なければ」などと言う人の為に、金魚と赤子のみのツーショットも考えないでもない。何しろ背景ばかり進んでしまって、これから登場する主役のスペースを空けずについ進めてしまったり。 先日も書いたが、その効率の悪さに、作家シリーズを始めた当初の私が聞いたら呆れかえるであろう。お前はあと何年生きるつもりでいる! 今回はともかく、昔泉鏡花でやったように、いずれ金沢に犀星を持って出かけ、片手に国定忠治の刀のように人形を捧げ持ち、片手にカメラの『名月赤城山撮法』で犀星が幼い頃眺め暮らした風景を背景に、カット数を稼いで来たいものである。今ではスマホ片手にぬいぐるみやフィギュアで誰でもやっているが、瞬時に人がそこに立っているように、25/1秒で撮っては、道行く人に不信がられる前に立ち去る名人芸を炸裂させてみたい。ある程度の重さのある人形を距離を考え手を伸ばすには腕力が残っているうちであろう。
『我が肌に魚まつわれり』(室生犀星による)7月17日~8月4日
※スタート7月17日(火曜日)は水曜日の間違いです。
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ける作家た18年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutubeこ2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube