門弟が、師匠の肖像画を残しているに係わらず、ほとんど無視され作り続けられた肖像画、像の類に、門弟等の無念を感じ、彼等のために、できる限り師匠を再現したつもりであったし、そうもいっていたのであるが、昨日の雑記を読むと、むしろ、私より若くして亡くなった人物が、老人扱いされていることが、まず気になっていたような感じで、胸に手を当ててみると、確かにそうだったかもしれない。この人物、若くして周囲から翁と呼ばれ、本人もそう名乗ったりしていたようだが、私が思うに、トレードマークになっている杖がいけないのではないか。あれは老人だから、というより旅行道具と見るのが妥当であろう。
昨日、雪が降ったことも知らず、T屋で朝食をとり、麻布十番の田村写真に行き、色見本を受け取り、京橋の中央公論新社に届け、ついでに次号用のロケハン。 私は、例えば学生の時など、試験のために勉強をしなければならないが、眠くてしょうがない時。ここで寝てしまうと、追い詰められた明日の私は必ず勉強しないとならないわけだから、今日の私は寝てしまって、すべて明日の私に任せることにしよう。と考えたものだが、結局、明後日の私が、駄目な人間であることを証明する結果になったのだが。 4月号は私が提案した人物なので、人のせいにもできない。2月号の色見本ができたばかりだから、まだ猫を噛むほど追い詰められてはいないが、窮鼠のパワーに期待するしかない。色見本を届けた足で、次号のロケハンをしているのだから、明後日の私をかなり心配している、本日の私であった。 帰宅後階下のYさんとK本に行き、4杯ほど飲む。本日は常連席に、K本では貴重な、ちゃんと人の話を聴けるタイプの“捕手連”が並んだ。かくいう私も、相槌が上手すぎて、相手の長話に苦しむタイプである。帰宅し、しばらくネットで検索していると、酔いが覚めてきたので、T屋で、もうちょっと飲もうとK本の前を通り、丁度閉店時間で出てきた、すでにロレツの回らない捕手の1人Tさんと向かう。 T屋で主人のHさんに、教えてもらった土曜日の満月、アダージョの表紙になるよ、と色見本を見せる。この男、極々たまに良いことをいう。
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