中相作さんより『伊賀一筆』第一号創刊兼終刊号 乱歩生誕120年 奇譚(抄)が届く。 表紙はオイルプリントによるエドガー・アラン・ポーが使われている。ハスノハナでのグループ展が近づいていた頃、オイルプリントの乱歩とアラン・ポーを並べて展示する旨をお知らせした所、中さんより日本酒が届いた。考えてみればグループ展に参加するからといってわざわざお祝いをただく理由はないが、飲んで帰った所に届き、何も考えないでさっそくいただいてしまった。翌日メールを見ていたら、どうも私が中さんからの何かの依頼を断ったようである。覚えがない。送信メールを見たが何もない。酔っぱらって削除したか、と恐る々伺ったところ、表紙にポーを、という依頼の手紙がお酒に同封されていたらしい。そのことには触れず、お酒のお礼しかメールしないものだから、表紙の件は断ったと判断されたようである。しかし依頼書は見当たらず、改めてメールで送っていただいた。 オイルプリントは印刷でデイテールを再現するのが難しい。原板を使っていただいた方が無難か、とも思ったが、オイルプリントが表紙になる、という希少性をとった。わざわざオイルプリントと表示していただいた。 目次には伊賀市地名考 僕の図書館戦争(続・新) 江戸川乱歩著書目録 奇譚と彼と 名張不機嫌評判記 他 そして乱歩が学生時代の探偵小説耽読を振り返りペンで書いた手製本『奇譚』の1ページから168ページまでを活字化した奇譚(抄)。乱歩が団子坂で開いた三人書房で十円(今の四、五千円)で置いていて売れなかったそうである。『伊賀一筆』はアマゾンでも購入可である。 消えた依頼書の行方であるが、玄関に打ち捨てられた包装紙の中から出て来た。届いた荷物のタプタプという液体らしき音を聴くが早いが玄関で包装紙を破り捨て、さっそく飲んでしまった訳で、飢えた強姦魔が破り捨てた下着の如くの包装紙に、一人赤面した私であった。
オイルプリント制作法
インキング映像↓
http://youtu.be/kZozcEqgKsE
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