出がけにポストに届いていた資料を持ってお茶の水へ材料を買いに行く。資料を読んでいると、グロテスクなイメージが湧いて来た。私はいたって健康そのものなのに、著者がこんな不健康なこと書いているから作ったのである。とまた著者のせいにしよう。先日は当ブログで、“作中殺された女の死体があったとして、それが腐敗していると書いてあったら腐敗させなければならないだろうか”と一応悩んで見せておいた。 お茶の水。後ろから追いかけてくる靴音。学生特有の物である。そういえば社会人になるとこういう音はさせないな、と思った。材料を買い、楽器店にギターのパーツを買いに行く。店員が古そうなフェンダージャガーの調整をしている。冴えない音である。私の出自不明のテレキャスターの方が音が良いではないか。この店員。態度が悪い。高校生に混じってパーツを選んでいること自体、居心地が悪いのだから、もう少し優しく対応すべきである。ついこんな物に興味はないが、甥っ子に頼まれて来た的な演技プランでいってしまったではないか。 そこに母からメール。これからK本に向かうという。買い物を済ませ帰る。 K本には母が先に来て常連席に座っていた。かねてからの打ち合わせ通り、しっかりした母と親不孝息子的演技プラン開始。なにしろ数十年かけて練られたプランなので、端から見るとさぞかしリアルであろう。母にはホッピーだけで焼酎はなし。ホッピーもいくらかはアルコールが入っている。おでんに煮込み。煮込みをおかわりする母。 中央区は湊町、かつての佃の渡しのすぐそばで生まれた母は、大空襲直後の悲惨な永代通りを見ているので、昔はあまり良い気持ちがしない、といっていたが、皆さんが優しくしてくれるので、ついこちらに来たがる。はす向かいにあるフジクラは、戦中、勤労動員で同級生が来ていたという。母もこちらに来たかったが、なんとかベニヤに回された、といっていた。 K本には電池で動く猫が置いてある。これは母が誰かからもらったものだが、要らないというので私が持って来た。女将さんが久しぶりに動かしてくれた。「アラ可愛い」。気持ち悪いから要らないっていってたんじゃないの? その後T屋へ移動。皆さんも流れて来てくれた。有り難いことである。
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