五月の個展について飯沢耕太郎さんが書いていただいていたのを今ごろ気が付いた。アートスケープもっとも過酷な自粛の時期に開かれたので有難いことである。ここのところ、この時のことを書く際にタイトルに”椿説“を入れるのをすっかり忘れていた。これはこのモチーフに対する私の心意気を示す言葉であり、ニューヨークでこの後十月に“真説”が出版された今、余計意味が出て来た。作者が個展のタイトルを間違えてはいけない。改めて読ませていただき、さらに次の段階に猛進する事を誓った。私のようなタイプの人間の常で、部屋は片付けられないけれども、集中力だけは、クレヨンを握ったまま寝てしまいシーツを汚して叱られた、物心ついて以来衰える事がない。 塗った漆喰を乾かす。やはりにわか左官屋ではなかなか上手くは塗れず、昭和のスナックの壁の如き様相になる。乾かしてペーパーがけ、乾き次第、また塗ってを繰り返すことになるだろう。我が家の寒山拾得水槽は、気が付くと出演メンバー以外の金魚が紛れて過密状態である。年内に水槽を増やさないとならないだろう。