今日はいろいろ他の用事も重なっていたのだが、両親の代理で、関西での親族の集まりに参加するため、大阪へ行った。
伯父や伯母、父のいとこ達が全国から集まり、懇親して、近況を語り合った。
僕は皆さん方の親元である綾部からの唯一の出席者だったので、綾部の様子などを報告させていただいた。
来年はぜひ皆さん、綾部にお越しください!とお話をさせていただいた。
様々な話題の中で、“TPP”参加の是非についても論じられ、都市部にお住まいの方々はどちらかというと消極的推進派が多かった。「世界の流れ」を無視できないのではないかというご意見だった。
僕が「反対」だというと、少し驚いた顔をされた。若い人はどちらかというと、「賛成」だと思われているのかもしれない。
“自由”というのは聞こえは良いが、結局は“強者の論理”であり、日本がアメリカに武力で勝らない限り、アメリカに有利な国際ルールでしかない。
アメリカ経済を救うためのTPPなのだから、それなら、アメリカにODAで援助するほうが良いのではないだろうか?
アメリカはプライドがあって、それが言えないから、回りくどく、TPPで日本に援助させようとしているのではないか。
「世界の流れ」と言っても、たった9ヶ国の条約でしかない。加盟国のGDP比では、日本とアメリカで9割を占めるので、実質的には日米FTAであり、なぜこういう回りくどいやり方が取られるのか、その真意を考えてみれば、おのずと「参加しない」という結論が導き出されるのだと思う。
関税が下がることが輸出産業に有利に働いても、一方で、国内保護のために法人税増税や最低賃金引き上げ、優遇税制廃止などが行われれば、輸出企業にとってはむしろマイナスなのではないかと思う。
経団連会長は「野田は言うことを聞くから、そういうことにはならない」とタカをくくっているのだろうが、そう思惑通りにいくだろうか。
大阪からの帰り、京都駅で日経新聞を買ったら、TPPの対談が掲載されており、飯田という日経新聞消費産業部次長が、「TPP参加の慎重派は、おおむね既得権益を守ろうとする立場の人が多い」と書いていたが、そういう人もいるかもしれないが、“おおむね”というのは大きな誤解であり、こういう考え方が議論を混迷させていると思った。
大手マスコミのミスリードに乗らず、TPP参加の是非は本当によく考えてほしいと思う。